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2023 年度 実施状況報告書

ローカルデータを活用したマラウィの結核接触者健診向上のための研究

研究課題

研究課題/領域番号 22K10546
研究機関公益財団法人結核予防会 結核研究所

研究代表者

内村 和広  公益財団法人結核予防会 結核研究所, 臨床・疫学部 疫学情報室, 副部長 (30247283)

研究分担者 河津 里沙  名古屋市立大学, 大学院看護学研究科, 研究員 (10747570)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワード結核 / 接触者健診 / ローカルデータ
研究実績の概要

マラウィにおける接触者健診の効率的な実施を目指すため、初発患者および患者接触者の情報から、接触者の健診発見および健診外での発見に影響する因子を探り、現状の接触者健診の改善点を調べることを目的とする。
マラウィ共和国リロングウェの5つの患者登録施設で、2022年1月から2022年9月までに新登録された、肺結核の初発患者約250名および初発患者の家族接触者約500名を対象とした。
資料入手は国家結核対策プログラムによって施設に配属されているHealth Surveillance Assistant (HSA)のうち各施設2名を調査担当に割当て、HSAはリクルート期間内の登録患者に対し、従来の登録業務に加えて初発患者および患者接触者へ対面での聞き取り調査を行ない情報収集フォームに入力した。またHSAは対象患者接触者に対し、登録後1年まで毎月コンタクトを取り結核発病の状況を確認した。
対象は初発患者258人と、その患者接触者673人となり、対象となってから1年間の追跡前向き調査を行なった。初発患者の性別は、男176人、女81人で、1人の不明者は再確認中である。接触者の性別は、男307人、女351人で、14人の不明者は再確認中である。初発患者の職業はFarmer74人、Buisiness63人、Student13人、Unemployed38人、Miner1人、Others49人、不明20人であった。接触者のうち接触者健診でPresumptive TBとなった者は74人(接触者100人対11.0)で、発病確認が12人(接触者100人対1.8)であった。
現在、情報不備分について現地カウンターパートが追加調査による情報収集を行なっている。その結果をもとに、初発患者の年齢別、職業別、また患者接触者の属性別にみた結核発病リスクを分析中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

情報収集時期が新型コロナウイルス感染症パンデミックと重なり、遅れたため。
および、マラウィ側カウンターパートの責任者が交代となり、引き継ぎ者の決定、研究内容説明、引き継ぎ等に時間を要したため。

今後の研究の推進方策

今回の前向き調査のデータの追跡補完を行ない、成果を学会発表または論文化する。
この結果をもとに、マラウィにおける接触者健診の家族健診以外の拡大についての研究を実施する。
具体的には、患者発見率の高いリスク集団の同定に向けて結核菌抗体反応による感染率調査の準備を進め実施する。マラウィカウンターパートとの調整を進め、人員の確保、機材、試薬調整を行なう。夏から秋に向け、打合せ会議を調整する。
あわせてカウンターパートの実験室環境の確認も進める。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウイルス感染症パンデミックおよびマラウィ側カウンターパート責任者の退職変更により、感染率調査の実施調査および準備が遅れたため。
次年度に必要機材、試薬、人員の確保を行ない、予算を執行する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Use of local data to evaluate TB contact investigation in Malawi2023

    • 著者名/発表者名
      Kaswaswa K.、Mlauzi L.、Mpunga J.、Mandambwe C.、Kawatsu L.、Uchimura K.
    • 雑誌名

      The International Journal of Tuberculosis and Lung Disease

      巻: 27 ページ: 408~410

    • DOI

      10.5588/ijtld.22.0574

    • 査読あり / 国際共著

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公開日: 2024-12-25  

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