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2022 年度 実施状況報告書

双生児研究による身体活動の遺伝要因とWalkabilityとの相互作用の解明

研究課題

研究課題/領域番号 22K10569
研究機関畿央大学

研究代表者

松本 大輔  畿央大学, 健康科学部, 准教授 (20511554)

研究分担者 乾 富士男  天理大学, 医療学部, 教授 (80469551)
渡邉 幹夫  大阪大学, 大学院医学系研究科, 教授 (50294088)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワード双生児研究 / 身体活動 / 遺伝要因 / Walkability / サルコペニア
研究実績の概要

健康長寿に対する身体活動の効果を示すエビデンスは蓄積されているものの,身体活動促進に向けた取り組みの効果はいまだ十分とは言えない.その原因として,身体活動は遺伝要因の影響を受け,遺伝率は国,人種によって大きく異なることが考えられる.一方,近年,高齢者の身体活動と近隣環境であるWalkabilityとの関連が注目され,環境要因として有用な指標になりつつある.効果的な身体活動促進の戦略を立てるためには,日本人を対象にした身体活動における遺伝・環境要因の解明が急務である.
そこで,本研究の目的は,わが国唯一の高齢双生児レジストリ登録者を対象に,遺伝要因を制御し環境要因の影響,相互作用を明確にできる双生児研究法を用い,身体活動における環境要因を特定し,特にWalkabilityの影響を推計する.また,遺伝・環境相互作用を検討し,身体活動の環境要因の解明およびわが国での効果的な身体活動促進戦略の検討を行うことである.
初年度は調査に向けて,対象者の抽出,調査項目の再検討,可能な範囲で対面調査を実施する予定であったが,感染状況および研究者体制の問題で,高齢者を大学等へ招へいして行う対面調査が行なえない状況であった.そのため,レジストリに蓄積されているデータを活用し,身体活動に関連し,高齢者にとって社会的な課題であるサルコペニアの診断基準についての遺伝率の推計し,効果的な介入方法の検討(身体活動介入の可能性)に繋がる結果を報告した.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

当初対面による調査を計画していたが,感染状況および研究者体制の問題で,やむなく中止するとなった.一方,蓄積されたデータを活用し,サルコペニアに対して身体活動介入が効果的である遺伝的な背景や考察に繋がる分析結果を報告することができた.しかし,総合的に判断し,やや遅れていると判断する.

今後の研究の推進方策

今後の研究の推進方策として,対面調査が可能な状況まで必要な準備を進める.一方で,蓄積されたレジストリデータのクリーニングやそのデータを活用し,身体活動やその関連要因であるフレイル・サルコペニアの遺伝・環境要因、Walkabilityに繋がる分析を引き続き行い,論文発表、学会発表による成果報告を行っていく.双生児データの入手が難しい場合は一般高齢者データも合わせて調査・分析も必要であると考えている.また,分析スキル向上のためのワークショップや海外の当該分野の先駆的研究者との交流や指導を受け,質を高める方法を検討している.さらに,国際比較研究に発展できるかどうかも合わせて検討していく.

次年度使用額が生じた理由

次年度使用額が生じた理由として,予定していた調査が中止となり,調査に関わる機器,交通費,測定補助者への謝金,郵送費,消耗品の支出が減ったことが挙げられる.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Heritability of the diagnostic components on sarcopenia in middle-aged and older adults in Japan: a twin study2023

    • 著者名/発表者名
      Daisuke Matsumoto, Fujio Inui, Chika Honda, Rie Tomizawa, Mikio Watanabe, Norio Sakai, and Osaka Twin Research Group
    • 学会等名
      13th International Conference on Frailty and Sarcopenia Research ICFSR 2023
    • 国際学会

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公開日: 2023-12-25  

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