• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2023 年度 実施状況報告書

腸内細菌叢を中心とした骨・筋力、食内容の変化とフレイル予防における前向き調査研究

研究課題

研究課題/領域番号 22K10588
研究機関京都府立医科大学

研究代表者

尾崎 悦子  京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (00438219)

研究分担者 渡辺 能行  京都先端科学大学, 健康医療学部, 特任教授 (00191809)
渡邉 功  京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (10636525)
松井 大輔  京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (20613566)
小山 晃英  京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (40711362)
栗山 長門  静岡社会健康医学大学院大学, 社会健康医学研究科, 教授 (60405264)
渡邉 美貴  愛知教育大学, 教育学部, 講師 (60773695)
今枝 奈保美  至学館大学, 健康科学部, 教授 (80387662)
篠壁 多恵  愛知医科大学, 医学部, 講師 (90828774)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワード腸内細菌叢 / 骨代謝 / 食・生活習慣 / フレイル・サルコペニア
研究実績の概要

動脈硬化症・認知症予防に関する縦断的疫学研究において、2012年に食内容、骨測定や筋力測定などのフレイル・サルコペニア関連の調査も導入し、その追跡調査において2018-2019年に同様の調査を行い216名の参加を得、180名から便の収集もでき、16S rRNA解析ができており、菌叢解析ができる状態である。本研究は、再度同様の質問票調査と測定項目及び採血、採尿、便の収集を実施することにより、同一人の腸内細菌叢の変化を含めて、縦断的に検討することにより、高齢化社会におけるフレイル予防から健康寿命の延伸を明らかするものである。さらに、血液(血清、血漿)と尿の残余サンプルを-80℃で保管しており、新たなマーカーの模索も可能である。
研究の目的として①フレイル、サルコペニアに直接的に関連する骨密度、骨格筋力の経年変化と腸内細菌叢との関連を観察して、寝たきりや介護状態を防ぐための基礎資料を提供すること、②疾病予防に効果的な腸内細菌叢を、栄養摂取量や食品摂取量と関連して明らかにすること、③大人数の縦断的調査をベースにして検討することにより、高齢者における腸内細菌叢の多様性と加齢変化を明らかにすること、としている。
本研究は今までの調査データを用いての解析と縦断研究を予定している。今までのデータはすでに構築できているため、まずは横断研究での解析と論文等での報告を進めた。縦断研究を進めるにあたり、昨年度の採取できた便145検体の16S rRNA解析を行い、今までと同様の血液検査、尿検査も実施した。質問票を含めたデータ構築をすすめつつある。しかし、昨年度の食事記録からの推定栄養素量算出に時間がかかっており、データ構築にはもう少し時間がかかる状態である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

2018-2019年のデータから骨・筋力やロコモティブシンドロームの解析を実施し、論文発表や投稿をしているところである。学会発表も順次おこない、2024年度も学会発表ができる予定である。昨年度に実施した調査から得られた血液、尿検査が終了し、質問票とのデータ構築ができつつある。細かな食事内容の検討においては食事記録が膨大であるため、まだすべてが推定エネルギー量算出を終了できていないため、順次取り組んでいるところである。予定していた腸内細菌叢の16S rRNA解析が終了したので腸内細菌叢と他のデータとの検討をはじめたところである。データ構築が終了すれば縦断的検討をはじめていく予定である。

今後の研究の推進方策

すでに収集・構築できているデータについては論文発表でき、さらに、いくつかの論文作成を進めている。学会発表も行い、さらなる検討についての学会発表ができる見通しである。すでに収集していた腸内細菌叢を含めた学会発表も予定しており、今後は論文で報告できるようにしていく予定である。今回収集した試料から、便の腸内細菌叢の16S rRNA解析、血液からは認知関連や骨関連等のマーカーの検査、尿からは栄養関連や骨関連等の検査の実施を行い、今後は縦断的検討を視野に入れていく予定である。食事調査についてもFFQ(頻度調査)だけでなく、これまでと同様に食事記録も収集しており、食事記録からの推定エネルギー算出を進めていく。自記式質問票、機器測定(骨測定、筋力測定、体組成、内臓脂肪、PWV、ABI、AGEs、ロコモテスト等)や認知機能テスト(MMAS、語想起、SDMT等)のデータを構築できてきたので、横断的・縦断的な解析を順次実施していく。

次年度使用額が生じた理由

追加したい血液・尿の検査がすべて終わっていないことに加えて、食事記録からの推定栄養素の算出が進んでいないため、次年度の謝金として費用を使う予定である。

  • 研究成果

    (9件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (7件)

  • [雑誌論文] The combination of locomotive syndrome and poor sleep quality is a risk factor of fall among community-dwelling middle-aged and older women: A cross-sectional study2023

    • 著者名/発表者名
      Daisuke Takagi, Michitaka Kato, Etsuko Ozaki, Yasunari Kurita, Wataru Nakano, Daisuke Matsui, Teruhide Koyama.
    • 雑誌名

      Geriatrics & Gerontology International

      巻: 23(12) ページ: 912-918

    • DOI

      10.1111/ggi.14710.

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Locomotive syndrome and depressive symptoms: A cross-sectional study in middle-aged women2023

    • 著者名/発表者名
      Michitaka Kato, Etsuko Ozaki, Daisuke Matsui, Wataru Nakano, Satoko Nakano, Sintaro Ono, Kazuya Kito, Teruhide Koyama.
    • 雑誌名

      Modern Rheumatology

      巻: - ページ: -

    • DOI

      10.1093/mr/road096.

    • 査読あり
  • [学会発表] 日本人一般集団における主食摂取と腹部脂肪の関連2023

    • 著者名/発表者名
      篠壁多恵、林櫻松、今枝奈保美、富田仁美、川合紗世、菊地正悟、小山晃英、尾崎悦子
    • 学会等名
      第70回日本栄養改善学会学術総会
  • [学会発表] 閉経後女性におけるロコモティブシンドロームと骨強度との関連2023

    • 著者名/発表者名
      中野聡子、中野渉、加藤倫卓、栗田泰成、小野慎太郎、鬼頭和也、松井大輔、小山晃英、尾崎悦子
    • 学会等名
      第25回日本骨粗鬆症学会
  • [学会発表] ヒトDMP1とFGF-23を介するリン代謝(骨のミネラル化)の関連―地域住民の骨量調査データからー2023

    • 著者名/発表者名
      栗山長門、尾崎悦子、松井大輔、小山晃英、渡邊能行
    • 学会等名
      第25回日本骨粗鬆症学会
  • [学会発表] 地域在住の中高年女性においてロコモティブシンドロームと睡眠の質の低下の組み合わせは転倒発生の増加と関連する2023

    • 著者名/発表者名
      加藤倫卓、高木大輔、尾崎悦子、松井大輔、中野渉、栗田泰成、小山晃英
    • 学会等名
      第10回日本予防理学療法学会
  • [学会発表] 日本人一般集団における大豆製品摂取と握力の関連2023

    • 著者名/発表者名
      篠壁多恵、林櫻松、松井大輔、川合紗世、加藤倫卓、中野渉、小山晃英、尾崎悦子
    • 学会等名
      第82回日本公衆衛生学会総会
  • [学会発表] 追跡調査における口腔機能低下症の推移2023

    • 著者名/発表者名
      松井大輔、渡邉功、尾崎悦子、糠谷優貴子、栗山長門、高嶋直敬
    • 学会等名
      第82回日本公衆衛生学会総会
  • [学会発表] ダイナペニア肥満と骨強度との関連について2023

    • 著者名/発表者名
      中野渉、尾崎悦子、加藤倫卓、塚本敏也、小野慎太郎、富田仁美、栗山長門、小山晃英
    • 学会等名
      第28回日本基礎理学療法学会

URL: 

公開日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi