研究課題/領域番号 |
22K10644
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研究機関 | 新潟医療福祉大学 |
研究代表者 |
岩崎 隆 新潟医療福祉大学, 医療技術学部, 助教 (50899151)
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研究分担者 |
神藏 貴久 新潟医療福祉大学, 医療技術学部, 准教授 (00804329)
谷 賢太朗 新潟医療福祉大学, 医療経営管理学部, 助教 (40758322)
佐藤 郁美 新潟医療福祉大学, 看護学部, 助教 (20830566)
五十嵐 紀子 新潟医療福祉大学, リハビリテーション学部, 准教授 (10339971)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 胸骨圧迫 / 心肺蘇生 / アップルウォッチ / フィードバックシステム |
研究実績の概要 |
病院外で心肺停止の傷病者を発見した場合、その場に居合わせた一般市民による119番通報を含めた心肺蘇生が適切に行われることで大きな救命効果が期待される。しかしながら、一般市民の行う心肺蘇生は、その処置の根幹となる「胸骨圧迫」の質が重要で、質の向上を可能にする対策が多く考えられてきた。 本研究では、スマートウォッチユーザーの46%が所有する「Apple Watch」に胸骨圧迫の質の向上を目的としたアプリを入れ、スマートホンと連動して胸骨圧迫時の「テンポ」、「最適な深さ」、「圧迫解除(リコイル)」の状況をリアルタイムにフィードバックするアプリケーションの開発を行い、開発したアプリケーションを一般に公開して、多くの人から無料で使用してもらうことにより、初めて心肺蘇生をする場合や手技に不安を持つ一般市民の行う胸骨圧迫の質を改善し、病院外心肺停止傷病者の社会復帰率の向上を目指すものです。 本研究のアプリは、「Apple Watch」に搭載するものとスマートフォンに搭載する2種類のアプリが必要になり、基本的なアプリの開発後は、胸骨圧迫時の「テンポ」、「最適な深さ」、「圧迫解除(リコイル)」の状況を心肺蘇生訓練人形を使って数値による評価を行い、研究に協力希望する学生等からリアルタイムにフィードバックする機能の検証としてフィードバックのタイミングや内容について検証を行いながらアプリの改良を継続して、アプリの完成を目指します。 また、アプリの完成後は、アップル社にアプリの登録を依頼して一般への公開を目指します。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
研究は、「Apple Watch」に搭載するアプリの開発と連動するスマートフォンに搭載するアプリの開発後にそのアプリの機能や精度の検証や検証をもとにアプリの改良改善を進めて、完成したアプリによる学生や消防職員などを対象にアプリの有効性について検証を計画していた。 「Apple Watch」とスマートフォンのアプリ開発については、設計の計画を始めたが、スマートウオッチに内臓されているセンサーの感度精度を上げるための対策や胸骨圧迫後の圧迫解除(リコイル)の具体的な数値化がとても難しく、その対策や解決方法を見出すのに時間がかかっており、現在も見通しが立っていない。 また、研究代表者の岩﨑が体調をくずことがあり、スムーズな運営に支障を期待していことや2名のアプリ開発担当者の研究以外の業務が多忙になったこと、さらにアプリ開発担当者の1名が退職することになったことから、アプリの開発が遅れているため研究全体が遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
研究は、「Apple Watch」に搭載するアプリの開発と連動するスマートフォンに搭載するアプリの開発を早急に行う必要がある。ただ、アプリ開発担当者が多忙になったことや担当者が減って1名になったことでアプリ開発担当者に大きな負担がかかるようになったことから、アプリの開発を外部業者に委託することで、アプリの開発可能にしてこの研究を継続する予定である。 現在は、「Apple Watch」の各種センサーを活用し、センサーを調整して精度を上げるなど高度な技術と我々の行った検証結果をもとに細かな調整などを行うアプリの開発が可能な実績のある業者を探している。 数回の改良を必要とする特殊なアプリ開発になるが、アプリの機能や精度の検証や検証後のアプリの改善を進めて、完成したアプリによる学生や消防職員などを対象にした検証によるアプリの有効性を確認する予定です。
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次年度使用額が生じた理由 |
初年度に計画していたアプリの開発が予想以上に困難であることや研究代表者の体調不良、アプリ開発担当が多忙となったり、担当する人数が少なくなったりしたため、具体的なアプリの開発が進まず、初年度の経費の使用ができなかった。今後は、アプリの開発が可能な業者を探し、アプリの開発を行い、検証を加えながら研究を継続する。
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