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2023 年度 実施状況報告書

医療ニーズの高い在宅移行患者と家族への退院支援看護師による合意形成支援モデル開発

研究課題

研究課題/領域番号 22K10645
研究機関帝京科学大学

研究代表者

田中 博子  帝京科学大学, 医療科学部, 教授 (60513976)

研究分担者 工藤 朋子  岩手県立大学, 看護学部, 教授 (50305265)
佐藤 亜月子  関東学院大学, 看護学部, 准教授 (40433669)
清野 純子  帝京科学大学, 医療科学部, 教授 (80549973)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2026-03-31
キーワード医療ニーズ / 医療的ケア / 在宅移行期 / 在宅療養移行支援 / 退院支援看護師 / 退院支援 / 話合い / 合意形成支援
研究実績の概要

医療ニーズの高い在宅移行患者は、退院後も引き続き、健康状態の観察、人工呼吸器・在宅酸素の管理、インスリンの自己注射、内服管理、在宅中心静脈栄養、胃瘻、腸瘻、経管栄養などによる栄養管理、褥瘡や創傷部の医療的処置など、家族をはじめ、看護専門職による管理を必要とする。家族にとって医療的ケアを担うことへの負担感は大きくなるため、退院支援の段階から、医療的ケアを担うことに関しては話し合いを通じて、患者と家族の合意形成を図っておくことは極めて重要である。そのことをふまえ、2023年度においては、『医療ニーズの高い在宅移行患者と家族への退院支援看護師による合意形成支援』の現状について、先駆的に退院支援を行っている退院支援看護師に研究協力を得、インタビューを実施した。現段階で、退院支援看護師10数名のインタビューが終了しており、現在も継続してインタビューを行っているところである。退院支援看護師が行っている医療ニーズの高い在宅移行患者と家族への合意形成支援としては、在宅移行期にある患者と家族の意向の確認を行う、家族間で意向が違う場合は、数回にわたり話し合う場を意図的に作り意向確認を行う、患者の退院後の病状変化やリスク、それに伴う対応方法について、患者・家族と一緒に考える、家族間で意見がまとまらない場合は、患者の意向を尊重し、意向が叶えられるためにはどうすれば良いかを患者・家族と模索しながら対応策を考える、在宅看取りを希望している末期がん患者の場合は、外来看護師、病棟看護師、退院支援部門の看護師(同僚)、訪問看護師、主治医らと協力し合いながら、患者・家族が納得できる良い方法を見つけ出すなど、退院支援看護師による支援の現状が明らかになりつつある。在宅移行期から患者と家族が話し合い、合意を得た状態で在宅療養へ移行することが退院支援の鍵になることから、今後も、継続して調査を推し進めていく予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本研究は、在宅移行患者と家族に対して、先駆的に合意形成支援を行っている退院支援看護師を研究協力者としている。研究協力者の募集方法は、指数関数的非差別的スノーボール・サンプリング(Exponential Non-Discriminative Snowball Sampling)を用いている。研究を開始するにあたり、研究者の所属先での倫理審査に加え、研究協力者の所属先の倫理審査も必要となるため、インタビューを実施するまでには多少の時間を要し、そのことでやや遅れが生じている。

今後の研究の推進方策

研究協力者は、指数関数的非差別的スノーボール・サンプリング(Exponential Non-Discriminative Snowball Sampling)によって得られており、今後、6名に対して日程調整を行い、インタビューを実施していく予定である。医療ニーズの高い在宅移行患者と家族に対して、退院後も継続して医療的ケアを行っていくことに対して、先駆的に退院支援を行っている退院支援看護師は、どのように両者に関わり合意を得ているのか、合意形成支援の現状についてインタビューしていく。インタビュー内容については逐語録に起こし、質的記述的に分析し、合意形成支援の現状をカテゴリ化する。そして、分析したカテゴリ・サブカテゴリをもとにして【支援モデル初版】となるものを作成する予定である。

次年度使用額が生じた理由

インタビュー調査の実施にやや時間を要し、計画通りにインタビューを進めることができず、それらの理由から予定していた通りの使用額を支出することができなかった。

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公開日: 2024-12-25  

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