研究課題/領域番号 |
22K10656
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研究機関 | 大阪公立大学 |
研究代表者 |
勝山 愛 大阪公立大学, 大学院看護学研究科, 講師 (10933327)
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研究分担者 |
細田 泰子 大阪公立大学, 大学院看護学研究科, 教授 (00259194)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 臨床判断 / エンゲージメント / 学習活動 |
研究実績の概要 |
令和5年は、学習活動におけるエンゲージメントと臨床判断との関連について明らかにすることを目的に新人看護師を対象にWEBアンケートを実施した。 臨床判断は、経験知が重要な要素となることから、基礎教育から継続して育成する必要があり、新人看護師にとって、臨床判断の育成は、取り組むべき重要な課題といえる。学習活動におけるエンゲージメントは、能力向上への寄与が予測されることから、新人看護師の学習への能動な取り組みは、臨床判断能力の獲得に影響を与えると仮定できる。開発した尺度を用いることで学習活動におけるエンゲージメントを客観的に把握することができ、さらに臨床判断能力との関連について明らかにすることができる。これにより、臨床判断能力の能力向上にむけた教育支援モデルの構築に向けた知見が得られると考える 全国の一般病床数200床以上の医療施設から無作為抽出法にて、370件の医療施設を選出し、研究協力を依頼した。調査内容はa.個人背景、年齢、性別、看護師経験月数、所属施設の病床数、病棟の主な主要科、院内研修参加の有無、院外研修参加の有無、院外研修の内容、b.看護学習者の臨床判断能力評価、c.新人看護師の学習活動におけるエンゲージメント尺度とした。 72施設から研究協力が得られ、1268名の新人看護師にアンケートの依頼を行った。420件の回答(回答率32.1%)があり、アンケート協力の同意について「しない」を選択した6件を除外し、414件を研究対象とした(有効回答率32.6%)。現在、分析を進めている状況である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
令和5年の計画に従い、新人看護師を対象に質問紙調査を実施することができた。今後は分析を進め、新人看護師の学習活動におけるエンゲージメントと臨床判断の関係性は、共分散構造モデルを用いて探索する。個人背景との比較は、群間比較をする。
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今後の研究の推進方策 |
令和6年は、教育指導者を対象に教育支援の実際や困難についてグループインタビューを実施する。データは質的分析を行い、新人看護師への教育支援の課題を検討する。これらの知見をもとに学習活動におけるエンゲージメントを活用した教育支援モデルを構築する。
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次年度使用額が生じた理由 |
分析が次年度となったことから、データ入力用のパソコンと分析ソフトの購入を予定しているため、次年度文として請求した助成金を合わせた使用計画としている。
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