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2023 年度 実施状況報告書

冷え症状対策の効果検証に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 22K10688
研究機関群馬パース大学

研究代表者

佐藤 晶子  群馬パース大学, 附属研究所, 研究員 (90458472)

研究分担者 上星 浩子  群馬大学, 大学院保健学研究科, 教授 (20389745)
萩原 一美  群馬パース大学, 看護学部, 准教授 (30832894)
長嶺 めぐみ  群馬パース大学, 看護学部, 講師 (40641486)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワード末梢循環 / 毛細血管血流 / 冷え症状
研究実績の概要

2年目は、冷え症状改善のための効果的な介入条件の選定を目的に予備的実験を実施し、非侵襲性の毛細血管観察装置を用いた実験プロトコールの検討を行った。
【方法】末梢に冷えを感じる健常女性3名を対象者とし、介入条件の違いによる毛細血管観察画像の変化を測定した。比較する介入条件は、前年度の文献検討の結果から、温熱刺激(足浴)、循環促進刺激(ストレッチ)、筋力増量運動(踏台昇降運動)とした。毛細血管は、左手第4指の爪上皮部の毛細血管を毛細血管観察装置により観察し、その形態および血流状態を動画に録画した。その他の評価指標として、深部温、指尖血流量、血圧、皮膚表面温度、両足先の温熱感の自覚を、仰臥位で測定した。
【結果】深部温は、ストレッチと足浴では介入後に上昇してそのまま経過したが、踏台昇降運動では刺激10分後までは下降し、その後は徐々に上昇して介入前と同レベルとなった。指尖血流量は、踏台昇降運動とストレッチでは刺激後に上昇し、その後は徐々に下降したが、足浴では介入直後に下降し、刺激10分後まで介入前と同レベルに上昇、その後は徐々に下降した。血圧は、踏台昇降運動では介入直後の上昇率が高く、足浴では介入後に下降した。両足先の温熱感は、足浴では介入15分後まで「温かい」「どちらでもない」が得られたが、介入20分後以降は「冷たい」であった。また、踏台昇降運動とストレッチでは、いずれの時も「冷たい」が継続した。毛細血管血流は、画像により毛細血管腔の拡張及び血球速度の低下を認めた。解析ソフトによる分析は、現在分析中である。
【成果】実験プロトコール上、複数の測定機器の設定に時間を要しているため、機器の操作性を高める。次年度は、研究参加者を増やし、冷え症状改善のための効果的な介入条件の決定と検証を実施する。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

研究参加者に対する実験プロトコールと観察手法を検討し、研究倫理審査委員会への申請を行い、承認を得た。しかし、観察や画像測定方法の習熟や実験環境の調整に時間を要し、予定していた実験数を確保できなかった。また、対照群の研究参加者を得ることができず、冷え症状改善のための効果的な介入条件の選定には至らなかったことから「遅れている」と判断した。

今後の研究の推進方策

3年目は、遅れている冷え症状改善のための効果的な介入条件の選定を行うための実験と、選定した介入条件の効果検証のための実験を行う予定である。「冷え症状」対策の効果検証を目的としているため、実験期間を秋冬時期に限定している。研究参加者の募集を強化し、予定実験数の確保に努める。また、観察時の人員を確実に確保するため、実験補助者の雇用を計画し、研究体制を整備していく。

次年度使用額が生じた理由

2年目の研究費は、2年目に計画していた温熱刺激(足浴)、循環促進刺激(ストレッチ)、筋力増量運動(踏台昇降運動)の介入との比較検討を進めるため、ストレッチポール、ヨガマット、踏み台、体組成計、電子血圧計等を購入した。しかし、研究の進捗状況の遅れから、既存の血流計の解析ソフト、既存の赤外線サーモグラフィの解析ソフト、実験環境の整備や実験用消耗品の購入に至らなかったため、既存の血流計の解析ソフト、既存の赤外線サーモグラフィの解析ソフト、実験用消耗品や毛細血管画像やサーモグラフィ画像のバックアップのための記録メディアの購入費用として次年度へ持ち越す。
3年目予算は、選定した冷え症状改善のための効果的な介入条件の検証実験へ向け、実験用消耗品等の購入に充てる。その他、研究参加者に対する謝礼品、代表・分担研究者以外の実験補助者に対する謝金、関連学会の参加費・旅費、論文掲載費の支出を予定している。

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公開日: 2024-12-25  

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