研究課題/領域番号 |
22K10699
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研究機関 | 令和健康科学大学 |
研究代表者 |
児玉 裕美 令和健康科学大学, 看護学部, 准教授 (80584515)
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研究分担者 |
中田 光紀 国際医療福祉大学, 医学研究科, 教授 (80333384)
河村 洋子 産業医科大学, 産業保健学部, 教授 (00568719)
辻 慶子 令和健康科学大学, 看護学部, 教授 (60336188)
増山 純二 令和健康科学大学, 看護学部, 教授 (60589802)
松井 聡子 令和健康科学大学, 看護学部, 講師 (30710610)
頓所 つく実 国際医療福祉大学, 赤坂心理・医療福祉マネジメント学部, 研究員 (80912021) [辞退]
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 中堅看護師 / 大学教員 / 離職防止対策 / 研修支援プログラム |
研究実績の概要 |
本研究では、中堅看護師の離職防止・定着促進対策として仕事へのモチベーションを上げ、働きがいや生きがいを向上させることを目的に、看護系大学教員と病院看護部協同によ る研修支援システムの構築を目指している。 第一段階の現状調査として、離職への思いと、仕事の負担感・知識や技術への満足度・今後のキャリアについての考えとの関連を明らかにするためにアンケート調査を実施した。全国の100床以上の病院からランダムに221病院を抽出し協力を依頼し、同意が得られた28病院で勤務する中堅看護師(看護師経験年数5年以上、15年未満)451名を対象にアンケート調査を行い、回答が得られた204名(45.2%)を分析対象とした。分析の結果、中堅看護師は仕事の負担感が高まると離職への思いが強まり、看護職としてのキャリアプランは不透明であった。離職への思いと自分の知識や技術への満足度との相関は認めなかった。本研究結果は、第43回日本看護科学学会学術集会にて報告した。 また研修支援システムの構築を行う上で、研修受講や研修受講への支援が離職に及ぼす影響を把握するため、1年以内に離職経験のある中堅看護師10名を対象にインタビュー調査を行った。Berelson.B.の内容分析を参考に分析を行い、中堅看護師が希望する研修内容や研修形態、環境等についての結果が得られた。これらの結果は、2024年度の看護系学会にて報告予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
第一段階のアンケート調査が、想定より研究協力病院が少なかったため(新型コロナウィルス感染拡大により看護師業務が増加したためと複数の病院より返答があった)、途中で協力依頼病院を増やす等の対応を行った。そのためアンケート調査期間が延長し、当初の計画より全体の進捗がやや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
現在、インタビュー調査の分析はほぼ終了しているため、アンケート調査およびインタビュー調査の結果をふまえて、早急に研修システムの構築について検討する。その際に、オンライン会議やメール等で研究分担者と密に連絡をとり、討議が円滑に進むよう調整する。研修システム構築後はすぐに介入を開始できるよう、研究協力依頼および募集等の書類作成を同時に進めていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
離職した中堅看護師のインタビューをオンラインで行ったため、施設費や交通費がかからなかった。また今年度予定した国際学会への参加ができなかったため、次年度使用額が生じることとなった。 次年度は研修プログラムの実施を行う予定であり、講師招聘の謝金や国際学会への参加に予算を充てる予定である。
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