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2023 年度 実施状況報告書

看護実践の基盤となる知のパターンと開発プロセスに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 22K10715
研究機関日本赤十字看護大学

研究代表者

川原 由佳里  日本赤十字看護大学, 看護学部, 教授 (70308287)

研究分担者 内山 孝子  神戸市看護大学, 看護学部, 准教授 (80781624)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2026-03-31
キーワード看護理論 / 知のパターン / 専門看護師
研究実績の概要

専門看護師の看護実践をChinn & Kramerの看護学の総合的な知のパターンに基づき明らかにすることを目的としている。2年目は特に解放知(emancipatory knowing)と社会正義(Social Justice)に焦点をあてて、文献検討を重ねるとともに、社会正義に関する問題とその解決に向けた専門看護師の看護実践を分析し、記述することを試みた。資格取得後3年以上の実践経験を有する専門看護師15名へのインタビューのデータをもとに8つの事例を作成し、イーミックとエティックの観点から分析を行った。結果、日本の保健医療の場における社会正義の問題として、1)偏見や差別、役割と文化的規範、2)資源の偏在、制度や組織の狭間、3)医療の組織とイデオロギー、4)看護実践を支配するパースペクティブ、信念や価値などが、複雑に絡み合った状況が明らかになった。また専門看護師により、人々の解放と擁護、組織や社会の変革に向けた実践が行われていること、そこでは共に取り組む立場で実践する、二項対立ではなく関係性を意識する、言葉で説得する、モデルとなって実践するなどのアプローチが用いられ、その有効性が専門看護師の優れた実践の基盤に支えられていることが明らかになった。今後の課題として、人々の健康と提供されるケアに影響を及ぼす社会政治的要因をさらに明確化し、その知見を適切に共有し、改善するアプローチを探求することの必要性が示唆された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

看護実践に関するデータ分析のための予備的検討に時間を要したため

今後の研究の推進方策

分析方法について専門家からの意見聴取を行う。

次年度使用額が生じた理由

インタビュー調査が実施できなかったが令和6年度に実施する予定である。

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公開日: 2024-12-25  

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