研究課題/領域番号 |
22K10738
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研究機関 | 聖路加国際大学 |
研究代表者 |
奥 裕美 聖路加国際大学, 大学院看護学研究科, 教授 (80439512)
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研究分担者 |
相澤 恵子 聖路加国際大学, 大学院看護学研究科, 助教 (40520771)
佐々木 菜名代 浜松医科大学, 医学部附属病院, 看護部長 (90816464)
浅田 美和 聖路加国際大学, 聖路加国際病院, ナースマネジャー (20720874)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 夜勤交代制勤務 / 長時間勤務 / 質改善活動 / 看護師 |
研究実績の概要 |
2022年度に実施した文献検討等をまとめ、看護職のための夜勤・交代制勤務に関する教材(アクションクエスト)を作成し、パイロットテストを実施した。本来、オンラインで活用できる教材を作成する予定であったが、研究協力機関と調整のうえ、講義の様子を撮影し、その動画を協力機関内のコンピューター上で自由に閲覧できるようにした。さらに、同機関の1病棟(A病棟)の看護師を対象とした介入研究を実施した。介入研究は、研究当初予定したアクションクエスト(教材)の効果を測定するものから発展させ、同病棟における夜勤時間短縮(16時間から12時間)プロジェクトのプロセスを支援する、実装研究の手法を参考に行う質改善プロジェクトとした。 A病棟のある研究協力機関の研究倫理審査委員会による承認ののち、2024年1月よりプロジェクトを開始した。プロジェクトの効果アウトカムは、夜勤・交代制勤務のリスクに関する正しい知識の獲得の有無、自覚的疲労感、睡眠週間、ワーク・ライフ・バランス、運転・通勤中のヒヤリハットの有無、超過勤務時間、業務時間中のインシデントの件数、ナースコールの鳴動件数と反応時間とし、実装アウトカムは実行可能性(アクションクエストに基づいた勤務計画表作成の有無)、適切性(アクションクエスト内容の適切さ、アクションクエストに基づいた勤務計画表の適切さ)、受容性(アクションクエスト動画に対する満足度、アクションクエストに基づいた勤務計画表に対する満足度、看護師の家族の勤務計画表に対する満足度)、到達度(教育プログラムを受講した看護師の数、アクションクエストに基づく勤務計画が作成された数)とした。 プロセスは1ヶ月を1クールとして、月ごとに必要な調査およびプロジェクト会議を実施し、必要なフィードバックと修正を重ねている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2023年度に行う予定であったアクションクエストのオンライン教材化に先んじて、ベータ版ともいえる教材を使用した介入研究を実施したが、研究データの収集は2024年6月ごろまでに終了し、教材のオンライン化を2024年度に実施予定であるため。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度より継続している介入研究のデータ収集を6月ごろを目途に終了し、データ分析を行いつつ、教材をオンライン化する。できるだけ使いやすく、内容が伝わりやすい教材作成を目指す。
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次年度使用額が生じた理由 |
主に2023年度に予定していたオンライン教材作成のための費用が、講義の撮影動画を使用したために使用されなかったことから、次年度使用額が生じた。教材のオンライン化を2024年度に実施する予定である。人件費についても、オンライン化に必要な分がかからなかったが、2024年に行う予定で人材を確保している。交通費は、オンライン会議を活用し、訪問回数を最小化するなどして削減したため、次年度使用額が生じた。
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