研究課題/領域番号 |
22K10759
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研究機関 | 大阪公立大学 |
研究代表者 |
相原 ひろみ 大阪公立大学, 大学院看護学研究科, 准教授 (10342354)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 看護倫理 / 倫理的行動 / 道徳的感受性 |
研究実績の概要 |
フレクティブサイクルを活用した倫理教育を受講した看護学生が、看護師となった後にどのように看護実践における倫理的行動を実践するかを検証する。教育プログラムによって、看護実践の初学者である看護学生が、自らの看護実践を倫理的な視点で自己評価し、倫理的発達を継続する姿勢を身につける教育の波及効果を検証する。 本研究では、既存の看護教育を受けた看護師の倫理的行動と、リフレクティブサイクルを活用した看護倫理教育プログラムを受講した看護師の看護実践を比較検討する。学生時代に倫理的視点で意味付けを行う機会を設けることで、看護師となった後の看護実践において倫理的実践に繋がるという教育的効果を検証する。 1.臨床看護師対象の調査 :全国の200床以上の病院から無作為に抽出した複数の病院の看護師1000名程度を研究対象に、郵送法によるデータ収集を行う。調査協力が得られた病院に依頼書・質問紙・返信用封筒を送付し、自記式質問紙による調査を行う。調査項目は①基本属性(性別、年代、経験年数、所属部署、最終看護教育課程、看護倫理の受講経験(学生時および卒後)、倫理カンファレンスの有無、②看護師の倫理的行動尺度③臨床看護師の倫理的感受性尺度を用いる。 2.リフレクティブサイクルを活用した看護学生の調査:2020年に科研(18K10243)にてリフレクティブサイクルを活用した看護倫理教育プログラムを行った学生(4年次)を対象に、データ収集を行う。調査項目は①基本属性(性別・学年・アルバイト経験・社会人経験・倫理的場面の経験の有無)②看護大学生の看護実践における倫理的行動自己評価尺度③改訂版道徳的感受性質問紙日本語版を用いる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
1.看護師対象の調査は分析対象788名に配布、363名からデータを得られた。2.看護学生対象の調査は、75名に配布、7名からデータを得られた。学生対象のデータが不足するため、今後も追加のデータ収集が必要である。
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今後の研究の推進方策 |
1.全国の200床以上の病院から無作為に抽出した40病院のうち11施設の看護管理者から研究協力が得られ、788名の対象者に調査票を郵送した。2023年1月31日の段階で363名から調査票を回収した(回収率46%)。今後、データ分析を行い、2023年度の看護系の学会にて成果を発表する予定である。 2.2020年に科研(18K10243)にてリフレクティブサイクルを活用した看護倫理教育プログラムを行った学生(4年次)を対象に、データ収集を行ったが、回収数が少ないため、今後追加のデータ収集が必要である。 所属する大学を異動したため、新しい所属の大学で、再度データ収集を試みる必要がある。
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次年度使用額が生じた理由 |
臨床看護師1000名に郵送予定のところ、788名に減ったため、繰越が生じた。
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