研究課題/領域番号 |
22K10788
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研究機関 | 公立小松大学 |
研究代表者 |
松井 優子 公立小松大学, 保健医療学部, 教授 (00613712)
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研究分担者 |
久村 和穂 (石川和穂) 金沢医科大学, 医学部, 非常勤講師 (00326993)
紺家 千津子 石川県立看護大学, 看護学部, 教授 (20303282)
西部 明子 金沢医科大学, 医学部, 准教授 (30336458)
大貝 和裕 石川県立看護大学, 看護学部, 教授 (40706983)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | アピアランス / がん治療 / 理容師 / 美容師 |
研究実績の概要 |
この研究では、理容・美容師とがん経験者が互助的につながるためのICTツールの作成のを目的としている。がん経験者は、治療により様々な外見の変化を経験する。その外見の変化は治療を終了した後に継続することもあり、がん経験者のQOLの低下や社会参加を妨げるなどの影響を及ぼす。特に脱毛はがん経験者にとって精神的ダメージも大きい。 脱毛のあるがん経験者が頼る存在として理容・美容師の存在がある。しかし、脱毛の理由を問われたり、がんであることをどのように話したらよいかわからないなどの理由から、これまで利用していた美容院から遠ざかってしまうがん経験者も多い。 令和4年度に、研究チームが開発した教育プログラムである「理容・美容師を対象とした外見ケア研修会」を受講した理容・美容師を対象にアンケートを実施し、研修の受講前後における理容・美容師の思いを抽出した。理容・美容師は、がん患者とどのように接したらよいのかわからない、理容・美容を生業とする者として何かできることはないかと思い悩むなどしていた。理容・美容師は、この研修会を受講することにより、対象者とのかかわり方や、がん治療の知識を学習するとともに、同じ思いを持つ理容・美容師とのネットワークづくりの効果があることが明らかになった。 令和5年度には、理容・美容師とがん経験者の両者を対象に、利用前や利用中に互いに求めることは何かを調査中である。この調査結果をもとに、理容・美容師とがん経験者が互助的につながることができるICTツールの効果的な内容を検討する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研修プログラムが完成し、その効果の短期的効果の検証が終了した。この研修会での対象者であった理容・美容師からいただいた意見を参考にしながら、がん経験者を対象にした調査を実施中である。当初の予定よりやや遅れているが、令和6年度中に、理容・美容師とがん経験者が互いに求める内容を明らかにする予定である。
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今後の研究の推進方策 |
令和6年度中に理容・美容師とがん経験者が互いに求める内容を明らかにし、これをもとに、インターネットを活用した互助ツールを作成する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初、過去に行った研修の受講者である理容・美容師を対象としたいと考えていたが、連携が十分にとれなかったため、今年度の研修会の受講者のみを対象とすることになった。このため、調査の開始時期が遅れた。
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