研究課題/領域番号 |
22K10795
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
小原 泉 自治医科大学, 看護学部, 教授 (80266642)
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研究分担者 |
田代 志門 東北大学, 文学研究科, 准教授 (50548550)
野崎 章子 千葉大学, 大学院看護学研究院, 講師 (90361419)
藤原 紀子 東京大学, 医科学研究所, 特任研究員 (30642011)
内堀 真弓 自治医科大学, 看護学部, 教授 (10549976)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 臨床研究看護師 / 道徳的苦悩 |
研究実績の概要 |
臨床研究に関わる看護師の道徳的苦悩moral distress;MD(以下「MD」)の測定尺度を開発するため、MDの概念の検討を行った。初めてMDを説いたJameton氏が示した定義、MDに関する代表的な看護研究者であるMcCarthy氏が示した定義、臨床研究に関わる看護師のMDを米国で調査したShowalter論文の概念枠組みなど、主要な研究者や先行研究におけるMDの概念をクリティークした。本研究でMDの測定尺度を開発する際には、現場における具体的な事象を洗い出すこと、Moral conflictやMoral dilemmaいったMDと近接概念との違いの整理を行い、本研究におけるMDの定義と関連要因を明確化する必要性が明らかとなった。 また、本研究でMDの測定尺度を開発するにあたっては、尺度の基準関連妥当性を評価するために既存の尺度であるMeasure of Moral Distress-Healthcare Professionals (MMD-HP) の日本語版を利用することが適当と考えられた。日本語版開発者である藤井智子氏(現、東京慈恵会医科大学教授)に連絡をとり、本研究での使用許可を得た。 研究対象者についての検討では、離職せずに長くCRCとして活動している看護師は、モラルレジリエンスが高いと考えられ、MDについて一定の回答が得られか疑問が残ることから、研究対象者の選定条件を十分に検討する必要性も明らかとなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウイルス感染症の影響で教育活動のエフォートが増大し(授業の補填、欠勤教員業務の代行、実習施設との調整等)、研究活動にあてる時間を確保できなかったため。
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今後の研究の推進方策 |
業務を整理・効率化して研究活動にあてる時間を確保するとともに、研究分担者を増やして役割分担を明確化し、遅れを取り戻していく。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究班会議や学術集会がオンライン開催となったため、旅費が発生せず、次年度使用額が生じた。次年度は学術集会は対面参加が見込まれるため、旅費に使用していく。
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