研究課題/領域番号 |
22K10820
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研究機関 | 学校法人文京学院 文京学院大学 |
研究代表者 |
池口 佳子 学校法人文京学院 文京学院大学, 保健医療技術学部, 教授 (10584162)
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研究分担者 |
細野 知子 日本赤十字看護大学, 看護学部, 准教授 (00815615)
坂井 志織 淑徳大学, 看護栄養学部, 准教授 (40409800)
栩川 綾子 (牧村綾子) 日本赤十字豊田看護大学, 看護学部, 講師 (70465582)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 文献検討 / 臨床判断 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、看護師の臨床判断のプロセスを現象学的記述により可視化することである。現在、当初の計画通りに臨床での調査に向けた臨床判断に関する文献検討を実施している。2022年度は、日本文献・海外文献による先行知見の検討、看護基礎教育もしくは継続教育における臨床判断に関する教育の実際について、役割を分担しながら情報収集を行ない知見の整理を行なっている。また、研究分担者とのWEBおよび対面での会議を複数回実施し、研究遂行状況の共有と臨床での研究に向けた研究計画の検討を行なった。調査研究の準備に関しては、COVID-19の感染拡大があり、臨床現場でのフィールドワーク等の調査受け入れは検討の段階となっている。 また、12月に広島で行なわれた日本看護科学学会学術大会においては、臨床判断に関する看護教育者と意見交換を行ない、最新知見について情報収集を行った。現段階においては、熟練看護師の臨床判断の思考プロセスを可視化したタナー博士の臨床判断モデルによる看護基礎教育での取り組みが行なわれている。教育評価については、ラサタールーブリック評価表が用いられている。臨床判断モデルという思考プロセスに沿った教育プログラムの課題についても検討が必要である。我が国は、看護過程を取り入れたときに、看護過程が生まれた哲学的な背景などには触れずにその方法論に焦点を当てたため、看護問題を解決するためのツールとして根付いた歴史的背景がある。臨床判断という看護師ならではの実践が単なる方法論として日本の看護教育に取り入れられることがないように、看護師が臨床で行っている臨床判断を現象に立ち戻って可視化するためにフィールドワークを用いた本調査の計画を準備中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
COVID-19の感染拡大により、研究計画時に協力を打診していた医療機関への調査が困難になったため研究計画を見直し、研究協力施設を変更することとした。
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今後の研究の推進方策 |
現在文献検討を進めており、看護教育者が集まる学術集会において成果発表に向けて準備を進めている。また、2023年度中に本調査の開始に向けて倫理審査申請の準備中である。
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次年度使用額が生じた理由 |
2022年度はコロナ禍の影響により、臨床現場への調査依頼や対面での会議や大会参加が制限されたため、計画にやや遅れが生じたことによる。
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