研究課題/領域番号 |
22K10828
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研究機関 | 梅花女子大学 |
研究代表者 |
香川 由美子 梅花女子大学, 看護保健学部, 教授 (80324317)
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研究分担者 |
福田 正道 梅花女子大学, 看護保健学部, 講師 (00781139)
松下 由美子 甲南女子大学, 看護リハビリテーション学部, 教授 (50331806)
糸島 陽子 滋賀県立大学, 人間看護学部, 教授 (70390086)
西口 敏司 大阪工業大学, 情報科学部, 教授 (80362565)
吉田 智美 大阪信愛学院大学, 看護学部看護学科, 教授 (20382244)
坪井 茉莉 梅花女子大学, 看護保健学部, 助教 (60967123) [辞退]
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 死 / エージェントシステム / コミュニケーション |
研究実績の概要 |
2023年度は、研究プロセスの2年目に相当する。〔第1段階〕良いコミュニケーションモデルを導き出す調査を行う予定で、以下を進めた。 コミュニケーションは言語的コミュニケーションに限らないため、非言語的コミュニケーションの在り方を含めて文献検討を進めた。また海外研修を通して、米国(ハワイ州)での、急性期医療施設(Kuakini Medical Center)での終末期に関わるデスカッションを行った。ハワイ州では、日本と異なった医療システムがあり、ACPについては「ココアマウ」(継続的なケア)と呼ばれるシートがあり、入院前に地域における主治医より説明を受け、書式に記入して入院時に持参するようになっている。また未記入の場合は、入院後に説明し、将来の治療やケアについて意思を固めていくように看護職などがサポートをしている。書式があることで、何をコミュニケーションするのかが明確となっている。また、Hawaii Translational Health Science Simulation Center(ハワイ大学マノア校看護学部シミュレーションセンター)で、死別や悪い知らせ、死を前にしたときのコミュニケーション教育方法について、デスカッションを行った。すでにシミュレーション教材の開発をしており、臨床実践家を交えた対面シミュレーションの方法を行っていた。ただし、看護師の役割の概念の違いがあり、日本の実情とは異なっている点が明確になり、日本における本研究を推進する必要性をあたらめて考えることができた。 また死に際した場合のコミュニケーションの在り方について、現場のニーズ調査を計画し、倫理委員会の承認を得るまで進めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ禍にあった学生たちが学年が進行する中で、臨床(現場)での適応に課題が多く在り、それを補填するために教育のエフォートが増えた。そのため研究エフォートを縮小せざる得ない状況となった。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は研究課題の最終年度であり、エージェントシステムの構築と評価を仕上げていく予定である。時間的な制約が続いたため、体調の問題と時間の確保のために身分を客員研究員とし、教育エフォートを下げ、より研究エフォートを増やす努力を行う。 そうして、研究を第2段階に進めエージェントシステムの開発に着手する。研究の実施対象者の目途はつけており、実行できる準備にある。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究の進捗が遅れており、本来であればエージェントシステムを構築するための研究を実施する予定であったが、それを実施できていないことにより、予算を予定通り執行できていない。
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