研究課題/領域番号 |
22K10868
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
井沢 知子 京都大学, 医学研究科, 助教 (50538436)
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研究分担者 |
増島 麻里子 千葉大学, 大学院看護学研究院, 教授 (40323414)
川口 展子 京都大学, 医学研究科, 特定助教 (60771540)
山ノ井 康二 京都大学, 医学研究科, 助教 (70868075)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 下肢リンパ浮腫 / 高齢がん患者 / 圧迫療法 / アドヒアランス / ランダム化比較試験 |
研究実績の概要 |
腹部のがん治療によりリンパ節郭清や放射線治療を行うことにより、後遺症として下肢リンパ浮腫が生じるリスクがある。下肢リンパ浮腫の治療法として複合的治療は必須である。特に圧迫療法を継続的に行うことが重要とされている。しかし圧迫療法を継続することは、締め付け感が不快であることや履きにくさなどの弊害があり、患者のアドヒアランスの維持が難しい。特に近年増加傾向にある高齢の下肢リンパ浮腫患者に対する対策は未着手のままである。今回、65歳以上の下肢リンパ浮腫と診断されたがん患者を対象に、「圧迫療法のアドヒアランス促進プログラム」を実施することにより、標準的診療を受ける患者群と比較して、患者の圧迫療法が継続されるか、ランダム化同時対照実施可能性試験を行い、実施可能性を検証する。 試験デザインはランダム化比較試験の実施可能性試験(Feasibility Randomized Controlled study)である。対象患者を対照群(通常 診療群)と介入群(アドヒアランス促進プログラムによる P 支援群)にランダムに割り付け、浮腫の周径測定から、片足タイプのストッキングを選定し、着用することを対象者に説明する。装着するストキングは20mmhg未満の弱圧を設定する。「圧迫療法のアドヒアランス促進プログラム」は弱圧の弾性着衣に加えて、セルフモニタリングとソーシャルサポートの概念を取り入れたものである。本研究では、圧迫療法のアドヒアランス促進支援の実施可能性を検討する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
コロナ禍であり研究の準備に時間を要した。研究遂行に際して、施設での実施可能性について吟味を要し、また共同研究施設の調整に時間がかかった。倫理申請を行う前の研究計画書を洗練させるために専門家のアドバイスを受けることにも時間を要している。
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今後の研究の推進方策 |
今年度中には倫理申請を行い、研究を遂行する。目標患者数の約半数は、実施できることを目指す。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究に必要な物品(ストキング)及びパンフレット作製時に必要なプリンターを購入したたため。次年度はすでに物品は準備できているため、運用のための倫理審査費用やデータ管理費に使用する予定である。
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