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2023 年度 実施状況報告書

高齢糖尿病患者のフットケア自立支援に関する介入方法の構築

研究課題

研究課題/領域番号 22K10892
研究機関国立研究開発法人国立長寿医療研究センター

研究代表者

サブレ森田 さゆり  国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 病院, 副看護師長 (40748802)

研究分担者 徳田 治彦  国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 病院, 副院長 (10397325)
前田 圭介  国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 病院, 客員研究員 (50775179)
荒井 秀典  国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 理事長 (60232021)
安東 由佳子  名古屋市立大学, 大学院看護学研究科, 教授 (50314745)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2027-03-31
キーワードフットケア / 高齢者 / 糖尿病 / プログラム / ナッジ / フットセルフケア
研究実績の概要

2023年度、足病変発症予防が期待できるナッジ理論を活用した教育プログラムの作成を実施した。ナッジ理論とは、行動変容を導くことのできるコストのかからないアプローチ方法であり、研究や政策立案において広く注目され、心理学や行動科学の観点で、健康分野におけるナッジ理論の介入が国内外でなされている。ナッジは、人間の意思決定プロセスに存在する潜在意識のバイアスや決められたことをターゲットにすることで、人々を個人的、社会的に望ましい選択へと導くことができる。理論的な枠組みでは、人間は同等の利益を得るよりも損失を避けることを好む傾向にある。したがって利益よりも損失を強調することで、行動の変化を促すことができる。また、人間は重要なことを先延ばしにする傾向があるが、実行予定日を宣言することで、行動を変えようとする(コミットメント)。
ナッジに基づく介入は、慢性疾患の管理など様々な行動を対象としている。海外では、成人の糖尿病患者へのフットケア介入にナッジを使用した有効性を報告し、超高齢者へのナッジを使用し、コンピューターを使用した健康増進活動の成果を報告している。しかし、高齢糖尿病患者を対象としたナッジに基づく介入の効果を評価した研究はほとんどないため、超高齢化社会における糖尿病分野のナッジに基づくメッセージは不明である。
よって、高齢糖尿病患者がフットケアを適切に継続できるようになるためには、高齢者の特性に配慮した、高齢糖尿病患者に特化した「足病変の発症を予防できるナッジを使用した教育プログラム(セルフフットケア教育プログラム:Self Foot Care for older diabetes Program :SFCODP)を開発し、その有効性を評価する。現在、プログラムに沿った介入研究を開始している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究①高齢糖尿病患者のフットケアできない人の特徴を明らかにする。高齢糖尿病患者を対象に、フットケア出来ている人は、フットケアが出来ない人に比較して、どのような問題があるのか検討する(研究1年目令和3年)。研究②高齢糖尿病患者の足病変が改善しない人の特徴を明らかにする。高齢糖尿病患者を対象に、足病変が改善している人に比較して足病変が改善しない人は、どのような違いがあるのか検討する(研究2年目令和4年)。研究③フットケア介入プログラムの作成。国立長寿医療研究センターに通院中の65歳以上の糖尿病患者を対象とした足病変予防フットケア「足げんきプログラム」および教育・啓発教材を作成開発する。研究①②で、見つけられた問題点を解決できるような内容を盛り込み、多職種介入による複合プログラムを作成する(研究3年目令和5年)。研究④ランダム化比較試験開始。

今後の研究の推進方策

介入群60名、非介入群60名のデータを2024年度は収集し、解析を開始する予定である。2025年度には英文にして、論文化し、海外で発表を予定する。

次年度使用額が生じた理由

集計・解析・論文作成のため、次年度パソコンの使用が生じた。使用計画として研究パソコンを購入する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件)

  • [学会発表] 高齢糖尿病の足について2023

    • 著者名/発表者名
      サブレ森田さゆり
    • 学会等名
      日本糖尿病学会
    • 招待講演
  • [学会発表] Effect of foot care on foot lesions of elderly diabetic individuals2023

    • 著者名/発表者名
      サブレ森田さゆり
    • 学会等名
      IAGG
    • 国際学会

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公開日: 2024-12-25  

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