研究課題/領域番号 |
22K10895
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
山田 章子 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (90437103)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 身体的痛み / ICU入室患者 / 人工呼吸器 / 緊急性 / アルゴリズム |
研究実績の概要 |
集中治療室(Intensive Care Unit;以下ICU)入室患者は、生命を維持するための治療やケアが優先的に行われるため、様々な身体的・精神的苦痛を生じやすい。このような苦痛は、不穏、せん妄の発症要因となるため、苦痛に対する適切な看護ケアが必要である。しかしICU入室患者は、人工気道により発声が困難なこと、鎮静薬を使用しているため、痛みを伝えることが難しい。よって、言語的コミュニケーションに頼らない痛みに評価尺度が開発された。しかしこの尺度は、身体的痛みの程度は評価できるが、痛みの部位や性質など評価することはできない。身体的痛みに対する効果的な看護ケアを実践するためには、痛みの部位や性質まで正確に把握する必要がある。 本研究は、人工呼吸器装着患者の痛みのアセスメントアルゴリズムを開発することである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
COVID-19 のため、データ収集施設の選定が難航したためである。
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今後の研究の推進方策 |
痛みは、騒音などにより閾値が低下するなど環境に影響されることが海外の文献で明らかとなっている。本研究で作成するアルゴリズムには、ICUの環境も含めて作成したほうがとよいと考えた。 今年度は、倫理申請を行うこと、日本集中治療医学会で行っている他施設協働研究に申請し、実施協力施設を募り、協力してくださる施設と調整を行う。データ収集は、2年かけて実施する。最終年度で、得たデータを分析しアルゴリズムを作成するよう、計画を変更した。
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次年度使用額が生じた理由 |
COVID-19のため、1年目に予定通り研究を実施することができなかった。今年度は、倫理申請を行い、データ収集を行う。データ収集は、多施設で実施する予定であり、打ち合わせが必要となるため、旅費が必要となる。これに加え、ICUの環境を測定するため、騒音計と照度計を購入する必要がある。
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