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2022 年度 実施状況報告書

深鎮静/筋弛緩剤の使用を必要とするICU患者のComfort測定に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 22K10909
研究機関日本赤十字九州国際看護大学

研究代表者

櫻本 秀明  日本赤十字九州国際看護大学, 看護学部, 教授 (20755590)

研究分担者 卯野木 健  札幌市立大学, 看護学部, 教授 (40465232)
中村 謙介  帝京大学, 医学部, 准教授 (50466760)
井上 貴昭  筑波大学, 医学医療系, 教授 (60379196)
大内 玲  茨城キリスト教大学, 看護学部, 講師 (90880493)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワード集中治療 / 重症疾患 / 自動瞳孔計 / コンフォート
研究実績の概要

人工呼吸療法を必要とする重症な肺障害患者は、強い吸気努力により人工呼吸中の肺障害を促進する可能性が示唆されており、そのため近年、鎮静や筋弛緩剤を必要とすることが多い。こうした集中治療(Intensive care unit以下ICU)患者のComfortニーズの充足は、クリティカルケア看護師が果たすべき責任の一つであるが、鎮静または筋弛緩剤使用中の患者がComfortな状態にあるか否かの評価は困難である。
今回、我々は既存の鎮静・鎮痛スコアなどに加え自動瞳孔計など測定値から、今まで評価が困難であった深鎮静や筋弛緩剤使用中の患者のComfortな状態にあるか否かの客観的な評価が可能であると仮説を立て、Comfort状態評価モデルの構築を目的とした研究を行っている
本年度は、瞳孔の収縮・拡張速度や大きさなどの指標を簡便に測定できる自動瞳孔計を使用し、せん妄や痛みなどの不快症状とどのように関連があるかを評価すべく研究に取り組んでいる。その成果として、共同研究者とせん妄評価ツールであるICDSCと自動瞳孔計測定値に関する研究報告に取り組み、公開した。本研究は、亜せん妄と呼ばれるせん妄と正常状態の間の状態を評価できる特性をもつツールとの関連を調べたものであり、亜せん妄、せん妄となるほどDV(dilation velocity):瞳孔の拡張速度が低下することが明らかとなった。今後も同様の研究を続けるとともに、痛みなど他の指標との関連も調査していく。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究は順調に進んでいる。

今後の研究の推進方策

プロジェクト2:同患者の麻酔・鎮静剤終了/中断後に自動瞳孔計をおこない不快症状の一つである不穏状態およびせん妄の発生を予測できるか否か調査を行う。加えて、この時発生したせん妄が、一時的な鎮静剤関連せん妄であるか、せん妄が持続するかを判別することができるか否か(短期間でせん妄状態から改善するかを予測できるか)も調査する
プロジェクト3:ICU患者の入室後24時間以内の自動瞳孔計測定値のうち全脳機能を反映するといわれるNPiなどの所見と、ICU入室患者の短期・長期的な認知機能評価(Mini Mental State Examinationなど)を比較する。また、対象をICU全体とした研究と、心臓血管外科術後に絞り、術前と術後の変化も合わせて比較する研究と対象層をわけて実施する。
現在、上記2プロジェクを進行している。プロジェクト1および救急外来における自動瞳孔計関する研究についても次年度進めていく予定である。

次年度使用額が生じた理由

今年度、支出予定であった自動瞳孔計本体の購入を次年度に見送ったため。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Use of Automated Infrared Pupillometry to Predict Delirium in the Intensive Care Unit: A Prospective Observational Study2022

    • 著者名/発表者名
      Okamoto Saiko、Ishizawa Mihoko、Inoue Satoki、Sakuramoto Hideaki
    • 雑誌名

      SAGE Open Nursing

      巻: 8 ページ: e1-8

    • DOI

      10.1177/23779608221124417

URL: 

公開日: 2023-12-25  

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