研究課題/領域番号 |
22K10911
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
大坂 和可子 慶應義塾大学, 看護医療学部(信濃町), 准教授 (70322344)
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研究分担者 |
中山 和弘 聖路加国際大学, 大学院看護学研究科, 教授 (50222170)
米倉 佑貴 聖路加国際大学, 大学院看護学研究科, 准教授 (50583845)
青木 裕見 聖路加国際大学, 大学院看護学研究科, 准教授 (40803630)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | shared decision making / 実装 / ディシジョンエイド / がん / 患者中心の医療 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、がん患者の主体的な意思決定参加を促すシェアード・デシジョン・メイキング(Shared Decision Making; SDM)を組織で定着させることを目指した実装モデルを構築することである。2022年度は、がん医療に携わる医療者(医師、看護師等)を対象としたSDM実施状況、SDM実装の促進要因と障壁となる要因の質問紙調査の実施に向けて、情報収集を行った。先行研究から、これまで患者と医師を中心に個人レベルのSDMの促進要因と、障壁となる要因について調査されてきたものが、個人レベルに加え、組織レベル、システムレベルを含む多角的な検討が行われていることがわかった。また、International Shared Decision Making SocietyのPresidentであり、シドニー大学のKirsten McCaffery教授と面会する機会を得て、海外におけるSDMの実際や実装に向けた取り組みについて情報収集を行った結果、オーストラリアにおいても、SDMの重要性の認識は高いものの、臨床での実装には課題があること、医師のSDMに対する抵抗感を軽減するため、SDMという用語を用いず、SDMの重要な要素の1つである選択肢とそれらのBenefitsとRisksについての情報共有に焦点化した教育を実施していることがわかり、障壁となる要因に働きかける一例を知ることができた。本研究の第1段階として予定している質問紙調査に向けて、医療者個人レベルのSDMの知識、態度、経験に加え、個人レベルに影響を与える組織内の文化、リーダーシップ、学習、同僚の知識、態度、経験などの組織における促進要因と障壁となる要因も含む調査計画を行うこととして、調査に活用できる尺度の翻訳作業も同時に進めることとする。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究の第1段階として予定している質問紙調査に向けての情報収集および調査計画立案に着手したが、調査実施までいたらなかった。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度中に第1段階の調査を実現するため、共同研究者との会議を設け意見交換をしながら進めること、および研究補助者の支援を得ながら進めることとする。合わせて調査にまつわる業務(調査協力施設の選定、協力依頼、協力同意の取得、データ収集、データクリーニングなど)においては、業務の委託を検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
2022年度に調査実施に着手できなかったためおよびCOVID-19の影響に伴い教育業務の特性から行動制限の継続が必要であり、情報収集のための遠方への移動ができなかったために、使用額の変更が生じた。2023年度に調査実施および情報収集のための交通費として使用する予定である。
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