研究課題/領域番号 |
22K10948
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
前原 邦江 千葉大学, 大学院看護学研究院, 教授 (00302662)
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研究分担者 |
森 恵美 千葉大学, 大学院看護学研究院, 教授 (10230062) [辞退]
木村 佳代子 千葉大学, 大学院看護学研究院, 助教 (30635371)
遠山 房絵 千葉大学, 大学院看護学研究院, 助教 (70845073)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 看護 / 親役割 / 不妊 / 産褥期 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、不妊治療後の夫婦の親役割への適応を促すオンライン産褥期看護介入プログラムを開発することである。 本年度は、第二段階の看護介入プログラムの基盤となる枠組みを創出することを目的に、高年初産婦を含む生殖補助医療(ART)を受けた夫婦の妊娠中および出産後の経験に関するSRや一次研究の文献検討、理論の適用について検討した。また、生殖医療・看護の専門家との討議、当事者へのインフォーマルインタビュー等から情報収集を行った。 Foystonら(2023)の質的メタ統合によると、ARTを受けた親は、親になることへの傷つきやすさや理想と現実の厳しさを感じ、心理社会的ニーズが満たれていないことが示された。また、Ilkayら(2021)のARTを受けた女性の母親になるプロセスを明らかにした質的研究の結果、MercerのBecoming a Mother Theoryと異なる点として、予期的段階は胚移植の時点から始まっていること、子どもが生まれた後もARTによる妊娠である秘匿性は続き、個人的段階が産後1年では終了しないことが示され、出産後にも不妊から母親であることへの移行におけるアイデンティティの統合のプロセスへの理解と支援の必要性が示唆された。 ARTによって妊娠した女性は高年初産やハイリスク妊娠であるケースが多く、出産・育児にあたって社会経済的地位やソーシャルネットワークの変化を経験することになる。Meleisの移行理論を適用すると健康/疾病、発達、状況的移行が併せて起こっており、親になることへのアイデンティティの移行は複雑である。不妊から母親であることへの移行は出産後にも続くプロセスととらえ、ART後の親の産後のニーズをふまえた看護介入プログラムの枠組みを考案、試作の途中である。文献検討および理論枠組みを用いることで、本プログラムの独自の焦点および評価指標を明確化することができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究1の第一段階としてシステマティックレビューを行う計画であったが、類似のレビューや先行研究が出版されたため、スコープを修正し、第二段階のプログラムの基盤となる枠組みを創出するための文献検討を行うことに方向性を変更したため。
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今後の研究の推進方策 |
令和6年度は、研究1の第二段階である不妊治療後の親役割への適応を促すオンライン産褥期看護介入プログラム試作版の教材作成、マニュアル作成、専門家会議を行い、対象者へのプログラム実施へ進める計画である。
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次年度使用額が生じた理由 |
オンライン看護介入プログラムの映像教材作成・機材等の予算を計上していたが、本年度はプログラム試案の段階まで行ったため、この予算は次年度に使用する予定である。
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