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2023 年度 実施状況報告書

周産期喪失を経験した女性への長期的な看護支援モデルの開発

研究課題

研究課題/領域番号 22K10997
研究機関宝塚大学

研究代表者

中尾 幹子  宝塚大学, 助産学専攻科, 准教授 (80751122)

研究分担者 木村 聡子  宝塚大学, 看護学部, 講師 (90524918)
寺田 准子  大阪青山大学, 健康科学部, 講師 (20346349)
川村 千恵子  甲南女子大学, 看護リハビリテーション学部, 教授 (20281272) [辞退]
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワード周産期喪失 / 悲嘆フェーズ / 地域生活 / 継続支援 / 看護支援モデル
研究実績の概要

2023年度は、すでに調査済の周産期喪失体験者へのインタビュー調査結果の分析・考察を行い、学会誌への投稿を試みたが、成果にはつながらなかった。要因として、周産期喪失体験者の悲嘆フェーズの捉え方が不完全であると考える。個々の悲嘆過程において個別性が大きいことを踏まえながらも、悲嘆フェーズをいかに検証できるかが課題となっている。そのため新たなスーパーバイズを得て、新たな視点から分析・考察を再考しているところである。
また並行して、2022年度に実施した周産期喪失におけるグリーフケアにかかわる支援者の苦悩についての調査から質的分析を行い、投稿に向けて準備をしている。この結果によって、周産期喪失における支援者側の課題がより明らかになると考える。
さらに、2023年度半ばより周産期喪失への支援経験のある助産師を対象とした質的研究を進めている。そこから、支援者側の苦悩や葛藤のみならず、当事者への効果的な支援の手がかりを導き出すことができるのではないかと期待している。その過程でSwansonによるケアリング理論をいかした考察につなげていけると考える。同時に、Swansonが示すケアリングの概念を再整理し、周産期喪失体験者へのケア提供者となる助産師のコンピテンシーが明確になるものと考えている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

本務の多忙さもあるが、初年度の諸事情からスーパーバイズを得る機会を持てないまま研究を進めてきたことで、質の高い分析につながらなかったことが最大の要因と考えている。そのため、2023年度後半より新たなスーパーバイザーを得て再分析を試みていることで、時間を要しても適切な考察・結論にしていきたいと考えている。

今後の研究の推進方策

共同研究者とともに、これまでに着手した研究データを適切に分析・考察し、論文の執筆をすることに注力する1年とする計画である。論文の執筆過程で先行文献を再考し、新たな視点や課題が見いだせるのではないかと考えている。さらに、Swansonによるケアリング理論に焦点を当て、死産を経験した母親や人工妊娠中絶を選択した母親の体験に関するシステマティックレビューも検討する。
研究に要する時間の確保、研究者間での意見交換およびスーパーバイズによって、最終年度での研究成果につなげていく。

次年度使用額が生じた理由

研究計画の遅れから調査の実施までに時間を要したことと、調査対象者が比較的近距離であったことで交通費等の出費が計画よりも少なかったことがあげられる。また本務の多忙さもあり、研究者間でのミーティングの機会が十分でなかったと考える。
しかし、最終年度は定期的なミーティングによって現時点での課題を明確にし、責任をもって報告できるよう仕上げていく。

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公開日: 2024-12-25  

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