研究実績の概要 |
早産で生まれた児は、妊娠週数が浅くなるほど、または出生体重が小さいほど、予後に影響が生じ、、5歳未満の子どもの死亡原因の1位が早産による合併症であると言われている(WHO, 2018., Liu, L., et al., 2016)。また、妊娠37週未満で出生した児は、正期産児と比較すると、脳性麻痺の発症は約3倍と言われている (Petrini,J.R., et al., 2009)。よって、早産を予防することに意義があるため、早産を予防するための看護として提供できる支援方略を開発することを本研究の目的としている。 そこで、早産を予防するために、切迫早産・早産の病態や看護提供に必要なアセスメントや支援内容を概観すべく、スコーピングレビューの手法を用いて文献検索を行った。検索エンジンは、医学中央雑誌、MEDLINE、CINAHL、SCOPUSを用いた。対象文献は、1990年~2023年までのヒト、妊婦を対象としている文献とした。医学中央雑誌のシソーラス用語を用いて日本語文献検索から開始した。その後、シソーラス用語に対応するMeSH用語を用いてMEDLINEでの検索を行い、MeSH用語に対応するCINAHL MH用語を用いてCINAHLでの検索を行った。SCOPUSでは、MeSH用語・CINAHL MH用語との関連性のある索用語を検討し、文献検索を行った。文献検索によって、4つの検索エンジンから合計1174件の文献を抽出した。重複文献を除外し(271件)、タイトルや要約の内容を確認した。切迫早産や早産とう病気に関連する内容や早産予防又は切迫早産の妊婦への看護支援等が概観できる文献であるのかを精査し、302文献を抽出した。現在、抽出文献の内容を精査し、文献検討を行い、早産予防に有効な看護支援方略の検討を行っている。
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