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2022 年度 実施状況報告書

産後うつ病を妊娠期に推測する指標開発と発症防止介入の検証

研究課題

研究課題/領域番号 22K11039
研究機関日本医療科学大学

研究代表者

小山田 路子  日本医療科学大学, 保健医療学部, 講師 (50894309)

研究分担者 稲田 千晴  日本赤十字看護大学, 看護学部, 講師 (20756952)
杉本 昌弘  東京医科大学, 医学部, 教授 (30458963)
平田 礼子  日本医療科学大学, 保健医療学部, 教授 (50515583)
佐藤 光栄  桐生大学, 医療保健学部, 教授 (70461837)
中尾 達馬  琉球大学, 教育学部, 准教授 (40380662)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワードsIgA / コルチゾール / アタッチメントスタイル / 産後うつ病 / ストレス
研究実績の概要

本研究で用いるアタッチメントスタイルは、様々な測定方法がある。そこで、実際の研究を開始する前に、以前に得たデータを再分析し、どのアタッチメントスタイルを用いるかを検討した(小山田、中尾、日本医療科学大学紀要、2023)。この時に用いた尺度(RQ)は、簡易的であり、有用性が高いこと、他者観は、産後の抑うつを反映することより、今回もこの尺度を用いることとした。以上の結果より、アタッチメント尺度を決定し、研究計画書を立案した。
研究は3段階にして行うこととした。第1段階は、生理学的指標の日内変動と、生理学的に指標として何を用いるかを決定するために、女性の唾液、尿を採取し、分析を行う。この第1段階を経た理由は、ストレスを示すホルモンのコルチゾールや、sIgAは、日以内変動が激しく、どの時間に採取することが良いのか検討するためである。具体的には、ストレス尺度と、1日6回、尿と唾液を採取し、分析を行う。第2段階としては、第1段階の結果を基に生理学的指標、アタッチメントスタイル、産後うつ病(EPDS)、ストレス尺度を、妊娠初期、妊娠中期、妊娠後期、産後5日の妊産褥婦を対象にして、300名を横断的にデータを取る。第3段階として、妊娠初期から産後までを縦断的に生理学的指標、アタッチメントスタイル、産後うつ病(EPDS)、ストレス尺度のデータを取る。
本年度は、以前のデータの再分析を行い、その結果を基に研究計画を立案した。倫理審査を経て第1段階を終了したところである。日内変動を明らかにするために、1日に6回の採取を行った。現在、その内容は分析中である。既に、sIgAは、ストレス尺度と相関がみられたが、更に詳細に唾液分析を行っている。ここで得られた結果を基に、生理学的指標を決定し次年度、横断研究を行う。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

当初、すぐに母親から唾液やアタッチメントスタイルのデータを取る予定であったが、唾液のストレス関連データのに日内変動が激しいことより、計画を3段階に増やした。また、アタッチメントスタイルの測定に何を用いるかについても過去データより、再分析をおこなったために、研究計画の立案に時間を要した。そのため、現在は予定よりも遅れている。第3段階まで予定している研究であるが、再分析や、倫理審査を終了し、第1段階が終了している。本年度第2段階の母親の直接的なデータ採取に進める見込みである。しかし、コロナ感染拡大もあり、感染予防についても打ち合わせを行い、進めていくため、慎重に時間をかけて行う。

今後の研究の推進方策

過去データの分析より、アタッチメントスタイルは、簡易的な方法で測定することで、判断が可能であると結論を得た。また、第1段階をとして行っている唾液のデータの日内変動については、どのような日内変動があるかはデータが取れた。この第1段階で得られた結果を基に、用いる生理学的指標を決定する(現在、詳細の分析中である)。これらのデータを基に、第2段階に移る。第2段階で用いる生理学的指標が冷凍管理が必要な場合、採取後の冷凍やその輸送方法を検討する必要がある。また。妊娠期・産後の女性対象とするため、唾液の採取の際には、感染に配慮する必要がある。これらを十分配慮して、安全に第2段階の300名の横断研究のデータ採取を行う。さらに、第3段階の縦断研究の開始と、結果を随時、学会に発表していく予定である。過去のデータについては論文発表されている(日本医療科学大学、紀要、2023)、また、第1段階のストレス尺度の日内変動は、学会発表が決定している(日本看護研究学会、2023)。

次年度使用額が生じた理由

研究を3段階にして、生理的尺度(唾液・尿)の日内変動を調査したため、母親に直接データ採取する段階(2段階および3段階)が遅れたため、次年度は、被験者の検体、分析にかかる諸費用、謝礼、交通費等の出費が見込まれる。特に謝礼は、被験者(300名)に加え、協力いただく病院、また、検体の輸送費や、ドライアイス等も考えられる。結果については、随時学会に発表するため、論文投稿費用、翻訳代も予算として考えられる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] 周産期の母親におけるアタッチメントと抑うつ~自己観・他者観という視点からの再分析~2023

    • 著者名/発表者名
      小山田路子、中尾達馬
    • 雑誌名

      日本医療科学大学紀要

      巻: 1 ページ: 91-106

    • 査読あり

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公開日: 2023-12-25  

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