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2023 年度 実施状況報告書

高齢者施設における転倒予防介入及び組織体制質指標の開発

研究課題

研究課題/領域番号 22K11132
研究機関金沢医科大学

研究代表者

平松 知子  金沢医科大学, 看護学部, 教授 (70228815)

研究分担者 岩本 陽子  金沢医科大学, 看護学部, 助教 (20838635)
橋本 智江  金沢医科大学, 看護学部, 准教授 (30515317)
直井 千津子  金沢医科大学, 看護学部, 講師 (30824479)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2026-03-31
キーワード施設高齢者 / 転倒予防 / 介入 / 組織体制
研究実績の概要

施設高齢者のQOL維持を目指して、ポストコロナ時代の転倒予防策の方向性を示すために、高齢者高齢者施設における介入及び組織体制に関する質指標の開発を進めている。令和5年度は、文献検討を継続して高齢者施設の転倒予防における介入と組織体制の構成要素の抽出を行った。さらに「介護施設内での転倒に関するステートメント(2021)」及び「転倒予防白書(2023)」「介護・医療現場における転倒・転落 ~実情と展望~ 10 団体共同声明(2023)」を参考に抽出した構成要素の検討を行った。
本研究における高齢者施設における介入及び組織体制の枠組みについて、「介入」は「転倒発生予測」「転倒予防ケア」の2項目、「組織体制」は組織の転倒予防に関する「目標の共有/共同意思」「コミュニケーション」の2項目とした。文献検討の結果、介入では、「転倒発生予測」について、「職員の基礎力(転倒予測の基礎となる知識と技術、自己啓発・研鑽)」、「職員の高齢者及び状況を理解する力(施設高齢者とのコミュニケーション力、転倒リスクを捉えるアセスメント力)」、「転倒予防・身体拘束に関する認識」が抽出された。「転倒予防ケア」については、「環境調整・日常生活支援」「内的要因への介入」「行動要因への介入」「セルフケアを高める介入」が抽出された。組織体制に関して抽出された内容は、「目標の共有/共同意思」では、「目標の内容」、「目標の設定・提示方法」、「目標達成システム」「共同意思の内容」、「協働意思の設定・提示方法」、「協働意思の育成システム」、「協働意思の育成状況」の7項目、「コミュニケーション」では、「多職種との協働・連携システム」、「多職種との協働・連携状況」、「家族との協働・連携システム」、「家族との協働・連携状況」の4項目であった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

令和5年度は、文献検討と専門家の意見を収集して施設高齢者の転倒予防に関する介入及び組織体制の概念枠組みを確定し、枠組みに沿って施設高齢者の転倒予防介入と組織体制について自由回答方式によるアンケートを用いた調査を行う予定であった。
しかし、システマティックレビューの検討を追加し、また、「転倒予防白書(2023)」及び「介護・医療現場における転倒・転落 ~実情と展望~ 10 団体共同声明(2023.11.17)」に基づく施設の転倒予防介入と組織体制の枠組みの見直しを行ったため、アンケート調査は準備にとどまり、実施に至ることができなかった。

今後の研究の推進方策

令和6年度は、施設高齢者の転倒予防に関する介入及び組織体制項目の抽出するために、アンケート調査を実施する。対象施設は、全国の介護老人福祉施設8494施設、介護老人保健施設4272施設、介護医療院730施設、介護療養型医療施設300施設から選定する。基本属性、及び施設高齢者の転倒予防に関する「介入」は「転倒発生予測」「転倒予防ケア」の2項目、「組織体制」は組織の転倒予防に関する「目標の共有/共同意思」「コミュニケーション」の2項目に関して自由回答方式によるアンケートを用いた調査を行い、内容分析の手法を用いて分析し、各項目について構成要素を抽出する。この結果から、施設高齢者の転倒予防に関する看護実践能力及び組織体制質指標原案の作成を行う。

次年度使用額が生じた理由

コロナ禍により予定していた学会をオンライン参加としたためその旅費を支出することがなく未使用額が生じた。また、郵送法によるアンケート調査を実施する予定であったが、文献検討に時間を要し、調査の実施に至ることができなかった。令和6年度は、消耗品、学会参加旅費、郵送料に使用する。

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公開日: 2024-12-25  

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