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2022 年度 実施状況報告書

革新的な観察手技によるおむつ内皮膚障害のアセスメントツールの開発と検証

研究課題

研究課題/領域番号 22K11147
研究機関公立小松大学

研究代表者

津田 裕子  公立小松大学, 保健医療学部, 助教 (50885704)

研究分担者 紺家 千津子  石川県立看護大学, 看護学部, 教授 (20303282)
真田 弘美  石川県立看護大学, 看護学部, 教授 (50143920)
大橋 史弥  石川県立看護大学, 看護学部, 助教 (60895861)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワードおむつ / 失禁関連皮膚炎 / 皮膚障害 / 発生状況 / アセスメントツール
研究実績の概要

おむつ内の皮膚にはIAD(失禁関連皮膚炎)以外にも褥瘡、スキン-テア(皮膚裂傷)、単純ヘルペス、感染症や悪性腫瘍など様々な皮膚障害が複合して起こっている。これらは多様でありながら、主な所見は発赤・びらん・潰瘍等であるため、視診や触診のみではアセスメントしがたい。おむつ内の皮膚障害については、障害のタイプ別に実態調査が行われているものの、おむつ内に起こっている様々な皮膚障害を網羅した調査はなされておらず、おむつ内皮膚障害の全貌は未明である。また、おむつ内の様々な皮膚障害は何であるのか、さらに緊急性を要する障害であるのかを適切にアセスメントするツールもない。本研究の目的は、高齢者のおむつ内の皮膚障害による高齢者のQOLの低下と治療費増を抑止することをねらい、革新的観察手技を用いたおむつ内皮膚障害のアセスメントツールを開発し、信頼性・妥当性を検証ことである。
研究初年度は、未明であるおむつ内皮膚障害の全貌明らかにする。さらに、おむつ内皮膚障害それぞれの特徴となる症状・所見を明らかにするために、療養病床を有する一般病院において、おむつ内環境、おむつ内の皮膚に関する自覚症状、おむつ内皮膚の肉眼的特徴・生理的特徴、おむつ内の皮膚障害がある場合には革新的観察手技を用いた実態調査を行う予定であった。しかしCovid-19感染拡大の影響で病院での実態調査は行えていない。そのため調査予定をしている病院のうち3病院において排便日誌等の情報からIAD(失禁関連皮膚炎)の有無について把握した。療養病床を有する一般病院の高齢入院患者120名のうちIAD(疑いを含む)を認めた高齢者は9名(7.5%)おり、うち8名の便性が緩め(ブリストル便性スケール5~6)であった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

2022年度は療養病床を有する一般病院に研究者が出向き、高齢者のおむつ内の皮膚を直接観察する実態調査を行う予定であった。しかし、Covid-19感染拡大の影響にて病院への立ち入り制限や高齢者の病床に出向く制限があり調査の調整・実施ができなかった。
そのため、文献検討や革新的観察手技となるエコー等の研修を受講し、病院の承諾が得られたらすぐに調査実施ができるよう準備を整えた。また、排便日誌等の看護記録からIAD(失禁関連皮膚炎)の状況を把握した。この結果より、対象とする人数や観察項目を再検討する。

今後の研究の推進方策

2023年5月以降は病院への立ち入り制限が緩和される予定であるため、開始が遅れたが予定通りの方法で実態調査を行う。一般病院5施設において65歳以上のおむつを使用している高齢者1000人に対し、研究の目的、方法を説明し同意を得て調査を実施する。内容は①患者の概要 ②おむつ内環境 ③おむつ内の皮膚に関する自覚症状 ④おむつ内皮膚の肉眼的特徴 ⑤おむつ内皮膚の生理的特徴 ⑥障害がある場合は革新的観察手技を用いた観察を行い、鑑別診断を皮膚科医に依頼する。各皮膚障害の種類と関連する因子との関係性を統計学的に検討し、皮膚障害ごとの観察視点を解明する。次に、アセスメントツール開発のためのインタビューをWOCN5名、皮膚科医5名に行い皮膚障害のアセスメント(診断)を時系列でどのように行っているのか明らかにする。
2024年度初旬に実態調査とインタビュー結果をもとにおむつ内皮膚障害のアセスメントツールを作成する。作成したアセスメントツールに関する研修会を行い、ツール使用にておむつ内皮膚障害のアセスメントが行えたかを検証するすることで作成したアセスメントツールの信頼性・妥当性を評価する。

次年度使用額が生じた理由

初年度は、実態調査を行う予定であったため必要な物を購入する予定であったが、調査を行えず物品の購入を見合わせた。高周波エコーは、予定通り購入し講習を受講した。
今年度は、実態調査を行うためTWEL測定器、デジタルカメラ、ノートパソコン等を購入予定である。

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公開日: 2023-12-25  

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