研究課題/領域番号 |
22K11168
|
研究機関 | 旭川医科大学 |
研究代表者 |
塩川 幸子 旭川医科大学, 医学部, 准教授 (80723379)
|
研究分担者 |
藤井 智子 旭川医科大学, 医学部, 教授 (20374796)
山下 千絵子 北海道科学大学, 保健医療学部, 助教 (30909312)
神戸 愛 旭川市立大学, 保健福祉学部, 助教 (20984488)
浅野 綾子 日本赤十字北海道看護大学, 看護学部, 准教授 (10757107)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
キーワード | 保健師 / 個別支援 / 再アセスメント / 同行訪問 / アクションリサーチ |
研究実績の概要 |
本研究は保健師の家庭訪問における再アセスメント可視化と教育モデル開発を目的としている。研究方法は新任期保健師と指導保健師が同行訪問を行い、準備から評価まで一連の過程に研究者が参加し、現任教育とのコラボレーションにより実施している。 2023年度はアクションリサーチのフィールドを追加し、家庭訪問に関する調査を継続して行った。 予備調査である家庭訪問における準備の実態について分析し、学会発表を2件行った。内容は、新任期保健師の家庭訪問における準備の特徴、新任期保健師が立案した家庭訪問計画への指導者の介入について、それぞれ個別インタビューの内容を質的記述的に分析した。 新任期保健師の家庭訪問における準備の特徴として、事前に得られる情報をもとに基本に忠実にアセスメントしているが、地域で生活する対象者をイメージすることが難しく、指導者から家庭訪問で想定されることや予測を含めた助言を得て実行可能な具体策を考えていたことが明らかになった。 指導保健師の介入についてのインタビューでは、家庭訪問計画の指導において、訪問目的を重視しアセスメントと具体策のつながりを意図し、支援の展開への準備性を高めていた。このような指導者の関わりが新任期保健師の家庭訪問に向けた不安の軽減にもつながる可能性が示された。 今後は、新任期保健師と指導保健師が行う家庭訪問の場面について、さらに分析を進め、段階的な指導を可視化することで、家庭訪問の教育モデル開発につなげていく方向性である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
対象者が確保でき、調査はおおむね順調に進んでいる。しかし、調査は新任期保健師と指導保健師1組につき数か月を要することから、調査およびデータ分析に時間がかかり、分析に遅れが生じている。 今後は、データ分析を進める上で、研究補助員の雇用と研究分担者の追加により研究遂行体制を強化し対応していく予定である。
|
今後の研究の推進方策 |
研究計画において、調査はおおむね順調に進んでいるが、1つの調査に数カ月を要することやデータ量が多いため、分析に予定よりも時間がかかり、やや遅れが生じている。 そのため、2024年度はデータ整理において研究補助員を雇用するとともに、研究チームに、家庭訪問および公衆衛生看護技術に関する研究に熟練したメンバーを加え、研究を推進していくこととする。
|
次年度使用額が生じた理由 |
旅費については、学会のオンライン参加や、調査を対面とオンラインを併用して実施したため、予定より支出額が少なかった。 人件費・謝金については、人材確保が難しく、効果的に使用できなかった。 以上のことから次年度使用額が生じたが、次年度は研究補助員の雇用めどが立っており、計画的に予算を執行していく。
|