研究課題/領域番号 |
22K11237
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研究機関 | 愛知県立大学 |
研究代表者 |
伊藤 裕子 愛知県立大学, 看護学部, 助教 (20640303)
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研究分担者 |
古田 加代子 愛知県立大学, 看護学部, 教授 (00319253)
佐々木 久美子 愛知県立大学, 看護学部, 助教 (30848247)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | ICU / 集中治療後症候群 / 高齢者 / 骨格筋量 / 臨床判断 |
研究実績の概要 |
国内集中治療室(以下ICU)での敗血症患者の救命率は年々上昇している一方で、ICUを退室する高齢敗血症者の身体機能、特に骨格筋量の低下が問題とされている。これらの患者は加齢に伴う筋力低下に加え、治療による不活動等が重なりサルコペニアの状態に陥っていることが予測され、入院時の低栄養状態により、その後の機能や予後、転帰に差異が生じる可能性があるが、ICU入室中に生じた骨格筋量減少がICU退室後の回復期を経てどのように経過し影響を及ぼしているかは明らかにされていない。そこで本研究では、ICU入室敗血症高齢患者の栄養状態とサルコペニアの関連、およびADL帰結、転院先との関連を明らかにすることを目的とした。 上記の目的を達成するために、当初予定ではICUに入室している65歳以上の敗血症患者に対して、入室中と病院退院時に体組成計を用いてデータ収集を行う予定であったが、COVID-19の影響によりその実施が困難となった。それに加え、体組成計の種類やICU入室患者に使用する時期によって測定値の信頼性への疑義が生じたため、研究計画の変更を再検討することとなった。検討の結果、測定機器の選定変更および入室時の測定時期を変更していくこと、ICU入室高齢者に対象を広げて研究計画を修正するとともに、現在集中治療領域で大きな社会問題となっている、集中治療後症候群(Post-Intensive Care Syndrome:PICS)における、精神的な障害を予防する看護についての臨床実践を明らかにする事を、更なる研究課題に加えて、研究計画を作成し倫理審査申請準備を行っている。新たな研究協力施設の共同研究者と現在調整中のため、令和6年度はデータ収集分析が行えるように進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
COVID-19の影響に加え、研究対象者の検討に加え体組成計の使用の検討、新たな研究計画立案に時間を要したため。
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今後の研究の推進方策 |
新たな研究計画については、研究分担者を迎えて実施のための調整を現在行っている。2024年度は、年度前半には倫理審査申請を行い、後半にはデータ収集、分析を行っていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
COVID-19による影響、体組成計を用いたデータ収集方法の疑義により、物品購入および旅費、人件費などの費用が使用できず繰越金が発生した。2024年度は、データ収集のための旅費、人件費等、物品費の費用に予算を充てる予定である。
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