研究課題/領域番号 |
22K11249
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研究機関 | 畿央大学 |
研究代表者 |
中野 慶子 畿央大学, 健康科学部, 特任助教 (40891106)
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研究分担者 |
乾 富士男 畿央大学, 健康科学部, 准教授 (80469551)
中谷 香江 畿央大学, 健康科学部, 特任助教 (20524979)
日吉 和子 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 研究員 (80760248)
荒木 智子 大阪行岡医療大学, 医療学部, 助教 (70438109)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 社会的困難 / アルコール依存症 / 女性支援 / 地域連携 / オンラインプラットフォーム / ケースカンファレンス |
研究実績の概要 |
女性アルコール依存症者の社会的困難を把握するため、地域の支援者や支援機関の知見を集約するために、ネットワークの構築を手がけた。その際、KYOTO SCOPEの知見を生かし、支援者間のケースカンファレンスを重ねる方法をとった。今年度は6回のカンファレンスを重ね、支援者が把握する困難を抱える女性やアルコール問題を抱えるケースを主題にした。そのなかで、ケースの社会的困難をどのような見立てで把握するのか、支援者の経験や職種により異なることが分った。カンファレンス内で、今後の支援の方向性を新たに見出すことが多く、参加者から自身の学びと共に、支援に直ぐに活用できる地域資源の情報(支援者や支援機関の特徴、地域活動)が手に入ることで、有意義なカンファレンス運営が継続できている。 また、カンファレンスに多様な支援者や支援機関に参加してもらえるよう、支援者から紹介してもらい、研究趣旨と共に女性やアルコール依存症者の支援困難事例をヒアリングした。各支援機関に1例以上、アルコール問題を抱えているケースや、女性の困難ケースに遭遇しており、研究趣旨の理解と共に、他機関との連携の必要性を認識していることが分った。 さらに、オンライン連携プラットフォームの構築に向けて、ケースカンファレンス参加者やヒアリングした支援者から希望する機能を聞いている。ネーミングやデザインなどをワークショップ形式で話し合うことで、連携の必要性の再認識と連携強化の機会としている。ケースカンファレンス時に話し合いの時間を設けて、計3回実施し、ネーミング候補と希望する機能を把握できた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
支援者間のオンライン連携プラットフォームの構築のため、ホームページやオンラインの共有ツールを作成予定であった。しかし、支援者の参加が伸びず、プラットフォームの構築の理解が進まなかった。
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今後の研究の推進方策 |
構想中であるオンライン連携プラットフォームを、具体化して作成する。その際、地域の支援者と支援機関がオンラン場で有意義な情報交換が行えるよう、KYOTO SCOPEのモデルを参考にしつつ、地域特有のニーズも取り込んでいく。その中で、アルコール依存症女性の社会的困難を把握するプロセスを取り込む。その際、アルコール依存症の診療を提供している医療機関の知見を取り込む。そのため、アルコール依存症医療機関への研究協力と、患者等の社会的困難を明らかにし、医療につながったアルコール依存症女性の背景理解に務める。 それらの知見集約し、アルコール依存症女性の社会的困難の把握をする。また、支援者の参加を拡充させ、社会的困難に対応した地域資源の有無と内容を把握する。
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次年度使用額が生じた理由 |
予定していたオンライン連携プラットフォームの構築(ホームページ作成等)が遅れたため、それに該当する予算を使用しなかった。
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