| 研究課題/領域番号 |
22K11260
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| 研究機関 | 長崎大学 |
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研究代表者 |
玉田 泰嗣 長崎大学, 病院(歯学系), 助教 (50633145)
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| 研究分担者 |
高橋 陽助 長崎大学, 病院(歯学系), 医員 (00909187)
佐々木 誠 岩手大学, 理工学部, 准教授 (80404119)
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| 研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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| キーワード | 窒息 / 人工知能 / 嚥下 / 呼吸 / リスク評価 / 食事介助 |
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| 研究実績の概要 |
本研究の目的は、①非侵襲的に得た生体信号を用いた窒息リスク評価法の構築、および②食事場面において非接触で計測した生体信号と動作解析から得られる情報を用いた窒息の予兆を見極める食事モニターの開発とする。はじめに、患者基本情報として、BMI、摂食嚥下障害の有無と原因疾患、その他の全身疾患、既往歴、歯式、義歯の有無、義歯装着状況、食形態、食事摂取量、食事時間を把握し、窒息リスクの評価を行った。窒息リスクの評価には、咀嚼による食物の粉砕の程度を含めた食塊形成能力、１回嚥下量、嚥下と呼吸のタイミング、呼気量の評価および食事介助を含めた環境の評価が必要である。咀嚼・食塊形成の評価には、精密検査である嚥下内視鏡検査および嚥下造影検査を行う際に、ブロック電極を用いた筋電計を前頚部に装着し、筋電計から得られる舌を含めた嚥下関連筋群の活動パターンと精密検査で得られる咀嚼・食塊形成状況の評価との紐づけを行った。一方で、窒息の予兆は、咀嚼や嚥下を含めた普段の食事場面では起きない動作、呼吸（呼吸そのものと呼吸と嚥下のタイミングの不調和）の変化、脈拍の変化、表情の変化、局所的な体温変化に分けることができ、これらのモニタリングが必要であった。そこで、嚥下時の呼吸の微細な変化を評価可能なウェアラブルデバイスを開発し計測を行った。また、窒息リスクを評価したうえで、高リスクの場合は予防する手段が必要であり、エビデンスに基づいた食事介助を含めた環境の正しい整備が必要である。これらの研究成果の一部を発表したIAGG Asia/Oceania Regional Congress 2023にて、Outstanding Poster Presentation Awardを受賞した。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究対象となる入院している高齢患者および介護施設入所者では、患者の家族にも研究の概要説明を行ってから研究参加の同意をもらうことが多い。特に、介護施設でコロナ感染者がいる場合は、家族を含めた面会の制限が設けられるため、研究対象者の確保を計画以上に進展させるのは困難な状況である。
一方で、装置の改良および人工知能プログラミングは順調に進展している。
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| 今後の研究の推進方策 |
窒息リスクの評価には、咀嚼による食物の粉砕の程度を含めた食塊形成能力、１回嚥下量、嚥下と呼吸のタイミング、呼気量の評価および食事介助を含めた環境の評価が必要である。特に食物の粉砕の程度を含めた食塊形成能力は、窒息との関連が強いため、食塊形成能力の分析にに特化した人工知能のプログラミングが必要である。また、食事介助を含めた環境要因は、医療者や介護する側で整備できるが、窒息や食塊形成を踏まえたエビデンスは少ない。食塊形成能力の分析と食事介助のエビデンス構築に重きをおいて研究を推進する。
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