研究課題/領域番号 |
22K11261
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
田平 隆行 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 教授 (50337432)
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研究分担者 |
池田 由里子 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 助教 (10448566)
堀田 牧 大阪大学, 大学院医学系研究科, 特任研究員 (30727532)
丸田 道雄 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(保健学科), 助教 (30912951)
益満 智美 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 助教 (10788136)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 生活行為工程分析表 / 認知症 / アプリ |
研究実績の概要 |
本研究の目的は,認知機能の低下に伴うADLの障害と残存能力を明確にし,最大限に活かすために以下の3つを検証する.1)認知症や軽度認知障害者の認知機能に関連した生活行為の障害および残存能力を可視化できる生活行為工程分析表(PADA-D)の画像表示アプリ版を開発する.2)PADA-Dの画像表示アプリ版の家族・多職種使用による臨床実用性(正確性,簡便性,観察時間の短縮,多職種の共有性,支援の焦点化のしやすさ)を検証する.3)画像表示アプリ版に基づいてADL残存能力を活かし,障害を軽減/予測した生活行為向上支援をランダム化比較試験にて3か月間実施し,生活行為の維持・向上の効果および介入戦略を検証する. 2022-23年はPADA-Dの画像表示アプリ版の開発を実施する.画像表示アプリ版では,画像の持つ画像優位性効果を付加し,さらにデータを集約しレーダーチャートにて個人内差を視覚フィードバックする機能を搭載する.画像表示は,文章表記に比し記憶想起の加齢や時間の影響を受けにくい画像優位性効果(Ally et al, 2008)があり,動作イメージを想起・具体化できることから生活行為工程の観察・聴取の正確性が高まることが期待される.レーダーチャートは,各ADL項目の障害および残存部分を視覚化できることから,本人および家族へのフィードバック,多職種共有および目標設定に貢献できる. 今年度は,PADA-Dアプリ版の210のイラスト作成,およびアプリシステムの作成を開始した.イラストに関しては,全210枚をイラスト専門業者と協議し,工程のイメージ通りになっているか逐次協議し,進めており180枚まで完成している.アプリのシステムに関しては専門業者と応答,データ収集後のグラフ化など使用用途を逐次議論している.現在,レイアウトは完成し,プレデータの試行準備を進めている.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
アプリケーションの作成に着手し,イラスト,システムともに概ね予定通りに進んでいるため.
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今後の研究の推進方策 |
2023年10月のアプリ完成を見通し,2024月3月までにアルツハイマー型認知症高齢者をはじめ臨床試行し,有用性を検討する.
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次年度使用額が生じた理由 |
アプリ作成は段階的に専門業者委託するため,予算執行も2年目の段階的執行により当初計画と同様の使用状態となる予定である.
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