研究課題/領域番号 |
22K11264
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研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
谷野 多見子 和歌山県立医科大学, 保健看護学部, 講師 (80587816)
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研究分担者 |
山田 和子 四天王寺大学, 看護学部, 教授 (10300922)
森岡 郁晴 和歌山県立医科大学, 保健看護学部, 教授 (70264877)
矢出 装子 和歌山県立医科大学, 保健看護学部, 助教 (90896987)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 休養 / 労働者 / 尺度開発 / 女性 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、男女別に労働者の休養状態を複数の要素で評価する構造化された指標「休養評価尺度」を作成することである。「休養」は、こころの健康を保つため心身の疲労回復と充実した人生を目指すために重要な要素である(厚生労働省:2012)。睡眠や運動・身体活動のように休養を評価する指標はなく、対象者の主観的な調査が多い。コロナ禍で普及したリモートワークは、労働と余暇の境界が曖昧に成り易い。休養を評価することは、睡眠や保健行動、余暇の過ごし方などの勤務時間内外の要素が含まれた労働者の健康状態が包括的に把握できると考えた。 現代の労働者の働き方や意識は男女で異なり、休養の様相も違いがあることから男女別に休養評価尺度を作成することとした。今年度は男性労働者の休養について注目して概念を検討した。その結果をふまえ、女性用の調査内容を作成するために、文献検討や産業衛生の専門家からの意見を収集して知見を深めた。女性が考える休養についてインタビュー調査を実施するため、研究内容や対象の選定を行った。 新型コロナウイルス感染症の5類移行により、リモートワークや勤務時間や勤務形態、休日の過ごし方に変化がみられると考え、調査の実施は翌年度とすることとした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
調査のための内容や対象者を選定することができ、おおむね順調に進行している。調査の実施は新型コロナウイルス感染症が5類指定となり、企業への立ち入りが緩和されてから行う。
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今後の研究の推進方策 |
休養の概念について、女性労働者へグループインタビュー調査を実施して、女性が考える休養がとれている状態を把握する。その後、休養評価尺度の質問項目を作成して、産業衛生の専門家から表面的妥当性を検証する。作成した項目は再度調査対象者に還元して項目の答えやすさ回答の正確性と再現性の検証を実施する。 休養評価尺度質問項目を作成したのちは、基準関連妥当性を検討するための外的基準となる指標を検討していく。男性労働者との共通点や相違点をふまえ検討していく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルス感染症が5類に移行してから実地調査を行うため、調査実施に係る費用を次年度に持ち越した。
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