研究課題/領域番号 |
22K11292
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研究機関 | 獨協医科大学 |
研究代表者 |
安 隆則 獨協医科大学, 医学部, 教授 (40265278)
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研究分担者 |
杉村 浩之 獨協医科大学, 医学部, 教授 (30245104)
中島 敏明 獨協医科大学, 医学部, 特任教授 (50227790)
田村 由馬 獨協医科大学, 医学部, 研究員 (60727585)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 末梢動脈疾患 / 神経筋電気刺激 / 跛行 / ヘパリン運動療法 / 一酸化窒素 |
研究実績の概要 |
末梢動脈疾患の罹患率は喫煙、糖尿病、高血圧や肥満、人口の高齢化につれ増加し続け、最近のメタ解析では全世界で2億人以上と推測され、特にアジア諸国での増加は著しい。増え続ける末梢動脈疾患患者の機能改善は、喫緊の課題である。末梢動脈疾患患者が歩行習慣を獲得できない最大の理由は、歩くと足が痛くなり、歩くのが嫌になってしまうからである。本研究の目的は、間欠性跛行症状を有する末梢動脈疾患患者において運動前に下肢への神経筋電気刺激(Neuromuscular Electrical Stimulation:NMES)を行う事によって下肢の虚血耐性獲得効果を検証しその機序を解明し、その臨床応用方法を開発する事である。研究1クロスオーバー比較試験の結果、至適な周波数と強度の設定として、①NMES 20Hz NRSスケール8の高強度、②4Hz NRSスケール8、③20Hz NRSスケール1の低強度、④4Hz NRSスケール1の順番で跛行症状閾値が上昇し、跛行までの歩行距離延長現象を認めた。その機序としてNOなどを介した血管内皮機能改善作用が示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
これまでは、コロナ禍で同意を取得することが困難であった。5月8日から5類となり若干同意が取りやすくなると推測する。
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今後の研究の推進方策 |
研究2として、研究1の結果に基づきFontaine Ⅱの末梢動脈疾患患者を対象に無作為割り付け並行群間比較試験を行う(n=44)。現在、当院生命倫理委員会に提出する実施計画書を作成中である。同意取得後、最小化法(割付因子は年齢、性別、修正ガードナーでの最大歩行距離、糖尿病の有無)で無作為に2群(至適NMES +ヘパリン運動療法群とSHAM+ヘパリン運動療法群)に割り付ける。 1回目の評価を実施後、群ごとに1日2回、連続14日間入院でB-SES+ヘパリン運動療法を実施する。至適B-SES群では研究1で決定した至適B-SES設定で20分間施行、SHAM群ではNRSスケール1の低強度でB-SES を20分間施行してからインターバル速歩もしくはトレッドミル歩行運動を40分間実施する。14日間プログラム終了後に2回目の評価を実施する。退院後、在宅インターバル速歩を1セット20分間 1日2セットを継続する。患者には活動量計を貸し出して連続7日間の活動量を定量評価する。12週後に再評価を行うが、トレッドミル検査は割付を知らない検者が行う。主要評価項目は12週後の修正ガードナーでの最大歩行距離の基礎値からの変化。副次評価項目は、跛行出現距離、tcPO2の基礎値からの変化、FMDの基礎値からの変化、末梢血中のHGF、VEGFである。
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次年度使用額が生じた理由 |
当該年度予定していた本試験の開始遅れにより、外注検査費用や試薬等の購入費用を次年度の必要経費として繰り越しした。
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