研究課題/領域番号 |
22K11296
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
飛山 義憲 順天堂大学, 保健医療学部, 准教授 (10756927)
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研究分担者 |
大寺 祥佑 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 老年学・社会科学研究センター医療経済研究部, 副部長 (20751720)
谷口 匡史 京都大学, 医学研究科, 助教 (00827701)
澤 龍一 順天堂大学, 保健医療学部, 助教 (50769867)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 人工膝関節置換術 / 膝伸展筋力 / 健康寿命 / リアルワールドデータ |
研究実績の概要 |
人工膝関節置換術後早期には膝伸展筋力が著明に低下し、その後経過とともに回復する。しかしこの回復が健常者には及ばないことが多く、健康寿命延伸につながっているかは明らかではない。そこで本研究は人工膝関節置換術およびリハビリテーションが健康寿命に影響を及ぼすかを検討し、さらに術後の膝伸展筋力が健常者と同等以上に回復する者と、そうではない者の違いについて検討することを目的としている。 課題1では人工膝関節置換術およびリハビリテーションが健康寿命に及ぼす影響を検討するため、厚生労働省が保有するレセプト情報・特定検診等情報データベース(NDB)および介護保険総合データベース(介護DB)を活用し解析を行う。これまでにNDBおよび介護DBの提供依頼に向けた準備を行い、提供依頼に向けての倫理審査を受け、承認された。その後、提供依頼の申し出を行い、審査後に承認が得られ、現在はデータの提供を待っている段階である。また、人工膝関節置換術およびリハビリテーションを実施した患者に関する予備データベースを利用し、人工膝関節置換術を受けた患者の健康寿命に関する予備解析等を行っているところである。 課題2では健康寿命に関連する膝伸展筋力について、人工膝関節置換術後に健常者と同等以上に回復する者と、健常者に及ばない者の検討を行う。人工膝関節置換術を施行する患者について、術前、入院中、術後1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月と計測を継続的に行っており、データは随時蓄積されている。データは膝伸展筋力だけでなく、性別、年齢などの基本情報、痛み、歩行速度、患者報告型評価についても収集し、手術についても手術時間、出血量、入院期間、転院の有無等を調査している。比較対照となる健常者についてはコホートの準備を進めており、対象者のリクルート、測定の準備等を進めている段階である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
課題1についてはレセプト情報・特定検診等情報データベースおよび介護保険総合データベースの提供依頼および審査承認が完了しており、順調に進展している。レセプト情報・特定検診等情報データベースおよび介護保険総合データベースともに提供を待っている段階である。提供が完了すれば、両データベースの連結、解析へと進める。 課題2についても人工膝関節置換術施行患者のデータ収集を順調に進められている。健常者のデータ収集についての準備も進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
課題1についてはレセプト情報・特定検診等情報データベースおよび介護保険総合データベースの提供が完了すれば、両データベースの連結、解析へと進める。 課題2については人工膝関節置換術施行患者のデータ収集をこのまま進めると同時に、健常者のデータ収集へと進める。
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次年度使用額が生じた理由 |
レセプト情報・特定検診等情報データベースと介護保険総合データベースの提供を待っている段階のため、データベース整理のための人件費を活用していない。また、健常者のデータ収集も準備段階のため、データ収集に活用する人件費が活用されていない。
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