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2022 年度 実施状況報告書

休職中の多角的心身データの多変量解析による復職レジリエンス予測モデルの構築

研究課題

研究課題/領域番号 22K11310
研究機関名古屋大学

研究代表者

星野 藍子  名古屋大学, 医学系研究科(保健), 講師 (10534406)

研究分担者 天野 成昭  愛知淑徳大学, 人間情報学部, 教授 (90396119)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワードうつ病 / 復職支援 / リワーク
研究実績の概要

①データの継続収集:対象者の活動量や心理的側面、基礎情報、復職後の勤務状況などの多角的データを収集した。現時点で通算100名程度のデータを収集した。
②予備解析の実施:復職レジリエンスモデルの説明変数になり得る要素について、単変量での解析行った。本年度は主として以下の3点について発表及び報告を行った。
まずカルテデータに含まれるテキストデータを一つの因子として取り出した。これらを自然言語解析を用いて解析し、テキストに含まれている感情のスコアを産出し、休職期間との関係を検討た。その結果、怒りの因子は休職を延長し、悲哀の因子は休職期間を短縮することが解明された。この内容について学術誌にて報告を行った。さらに、感情だけではなく一般的に使用される別の辞書を使用したところ、休職者の復職支援中に「社会」に関する用語が多く発言されるほど、休職期間が短いことが示唆された。本内容については現在投稿中である。
次に休職中初期の心理社会的データ、インタビューデータを混合研究法にて解析し、初期に特徴的な生活の障害について解明した。その結果、食欲や睡眠の問題が初期には共通して起こることが示唆された(現在査読中)。さらに対象者の活動量について、休職期間中のデータを解析し、復職後に必要とされる活動量とのギャップについて検討した。その結果、復職支援プログラムに参加することで得られる活動量は復職後に必要とされる活動量に至っていない可能性が示唆された。この内容については学会で発表を行っている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

コロナ禍ということもあり、対象者数の変動はある者のおおよそ順調にデータは収集できている。

今後の研究の推進方策

データの収集を継続するとともに、単変量の解析から予測モデルの構築へと解析を進める予定である。当初予定の75%のデータ数が収拾できた段階で予測モデルを作成していく。
また単変量の解析について有意な結果が得られた場合は、報告を怠らず、社会へと還元するように努める。

次年度使用額が生じた理由

予定していた学会がオンライン開催であったことなどによる旅費の未使用があった。また対象者のデータの取り込みなどでまだ整理が行われておらず、人件費など使用していない。2024年度に使用し、発信とデータの迅速な整理に役立てていきたい。

  • 研究成果

    (8件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 2件)

  • [雑誌論文] Gender differences in psychosocial factors related to severe stress in a construction company in Japan.2023

    • 著者名/発表者名
      Hoshino A, Shirato A, Kutsuna I, Uemura JI, Chishima M
    • 雑誌名

      WORK

      巻: 74 ページ: 1497-1506

    • DOI

      10.3233/WOR-211307

    • 査読あり
  • [雑誌論文] dentification of Subgroups of Activity Participation in Group of Community-Dwelling Older Adults2023

    • 著者名/発表者名
      Uemura Jun-ichi, Uno Kohei, Hoshino Aiko, Tanikaga Miki, Tanaka Masahiro, Chishima Makoto
    • 雑誌名

      OTJR-OCCUPATIONAL THERAPY JOURNAL OF RESEARCH

      巻: - ページ: -

    • DOI

      10.1177/15394492221144433

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Relationship between emotional words in electronic medical records and leave periods of users of a return-to-work program with depression2022

    • 著者名/発表者名
      Ichiro Kutsuna, Aiko Hoshino, Ami Morisugi, Yukari Mori, Aki Shirato, Mirai Takeda, Hikari Isaji, Mami Suwa
    • 雑誌名

      British Journal of Occupational Therapy

      巻: 85 ページ: -

    • DOI

      10.1177/03080226221107773

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 医療観察法入院病棟での生活能力訓練により社会的機能が改善し施設入所が可能になった一事例2022

    • 著者名/発表者名
      鬼頭亜希, 星野藍子,山本暢朋
    • 雑誌名

      学術誌作業療法

      巻: 41 ページ: 356-362

  • [学会発表] Differences in problems by degree of depression in initial users of a return to work program : A mixed method study2022

    • 著者名/発表者名
      Aiko Hoshino, Mami Suwa, Ami Usui, Yukari Mori, Ichiro Kutsuna, Hikari Isaji , Misato Hayashi
    • 学会等名
      the 18th World Federation of Occupational theapists Congress
    • 国際学会
  • [学会発表] Characteristics of users of return-to-work by natural language processing of electronic medical records2022

    • 著者名/発表者名
      Ichiro Kutsuna, Aiko Hoshino, Ami Morisugi, Yukari Mori, Hikari Isaji, Misato Hayashi, Mami Suwa
    • 学会等名
      the 18th World Federation of Occupational theapists Congress
    • 国際学会
  • [学会発表] リワークデイケア利用に伴う身体活動量(PAL)の変化2022

    • 著者名/発表者名
      星野藍子, 沓名一朗,臼井亜美 , 森ゆかり, 諏訪真美
    • 学会等名
      第56回日本作業療法学会
  • [学会発表] うつ病リワークプログラム利用者が使用する単語の変化と休職期間との関係2022

    • 著者名/発表者名
      沓名一朗 , 星野藍子 , 臼井亜美 , 森ゆかり, 諏訪真美
    • 学会等名
      第56回日本作業療法学会

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公開日: 2023-12-25  

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