研究課題/領域番号 |
22K11340
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研究機関 | 埼玉県立大学 |
研究代表者 |
小川 豊太 (濱口豊太) 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 教授 (80296186)
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研究分担者 |
田山 淳 早稲田大学, 人間科学学術院, 教授 (10468324)
小泉 浩平 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 助教 (60867274)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 過敏性腸症候群 / バイオフィードバック / リハビリテーション / 脳腸相関 / 脳波 |
研究実績の概要 |
過敏性腸症候群 (Irritable Bowel Syndrome: IBS) は, 脳と腸の相互に機能的な活動に異常が認められ、腹痛と便通異常を伴って日常生活に障害をもたらしている。IBS患者は健常者と比べて腹部不快感や便通の変動に警戒心が高く、身体感覚に過度な注意を向け (body vigilance: BV)、消化管症状が増悪しやすい (Saigo T. 2013)。人間の脳は何もしていないアイドリングのときに定常的な神経機能結合 (Default Mode Network: DMN) が形成されるが、IBSでは消化器症状に随伴してBVがあるため, 特徴的なDMNを形成している (Kilpatrick, 2015)。脳活動を解析して個々の病態の違いを判別し、関連する脳部位の活動を患者自身の力で調整できるようにする練習方法はDecoded Neural Feedback: DecNefと呼ばれ、IBSには脳領域間の機能結合の異常が報告されていることから、DecNefはIBSを軽減させる方法の有力候補である。本研究は (1) IBS有症状者の内臓知覚の認識過程 (self-referential processes: SRP) の特徴を電気生理学的に検証し、(2) IBS症状を軽減させるDecNef練習装置の開発とその効果検証を行うものである. 2022年度は、Strehlらの手法を参考に, 被験者が無症状者の脳波ターゲットパターンを基準にして, 画面に表示された自分の脳波情報をアイコンとして、操作を行うアプリケーションを設計し、作成を開始した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
脳波フィードバックのために、識別子を精度解析したところ、データ欠損等により再収集する点と、アプリケーションを作成することを外注しているが、SE人件費高騰により、一次中断した。
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今後の研究の推進方策 |
携帯型EEG-DecNefシステムは、脳波測定器と携帯型EEG Ampならびに表示器で構成する。携帯型EEG Amp (Polymate) は研究代表者が別に購入した。表示器に使用するPCは脳波解析用と併用して構成し、本研究で検証した後に実用化を目指したい。
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次年度使用額が生じた理由 |
国際会議がオンラインで行われ、旅費に余剰金があったため。
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