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2023 年度 実施状況報告書

不顕性誤嚥に対するベッドサイドでの診断法と視覚バイオフィードバック訓練法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 22K11348
研究機関東海大学

研究代表者

小山 祐司  東海大学, 医学部, 准教授 (80266444)

研究分担者 笠原 隆  東海大学, 医学部, 准教授 (00366014)
豊倉 穣  東海大学, 医学部, 教授 (20217566) [辞退]
水野 勝広  東海大学, 医学部, 教授 (50327649)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワード移動型デジタルX線動態撮影 / ベッドサイド診断 / 不顕性誤嚥 / 嚥下障害 / 集中治療室 / 重症患者
研究実績の概要

移動型デジタルX線動態撮影による不顕性誤嚥のベッドサイド診断:予備的研究
目的: 我々はIntensive care unit(ICU) へ不顕性誤嚥診断の確かな選択肢導入を目指している。デジタルX線動態撮影が可能な移動型汎用X線装置(M-DDR)で確認できるDefault Grayscale Images (DGI)は骨が白く映り、これを反転処理したInverted Grayscale Images (IGI)は従来のX線透視撮影と同様に、骨が黒く映る。本研究の目的は、M-DDRによるベッドサイド撮影で得られた2-5ml液体嚥下の動画像から、誤嚥判定の実用性と課題への対策を探ることである。対象: 重度嚥下障害を含む除外基準に該当せず、主治医から嚥下評価依頼があった成人患者で、X線テレビ室への移動困難を含む選択基準を全て満たした18人(平均89.0歳)。方法: IGIの56 ビデオクリップを嚥下評価に精通した3人がpenetration-aspiration scale(PAS)で評価し、同意した結果を正解とした。別の評価者3人はDGI とIGIの56 ビデオクリップをPASで評価した。PAS1,2を正常範囲、PAS3,4,5を病的な喉頭侵入、PAS6,7,8を誤嚥に分類し、1)IGIとDGIにおける正解率、2)カッパ係数を用いてIGIとDGIの評価一致度を求めた。結果: 全評価者の正解率はIGIでは正常範囲100%、病的な喉頭侵入80-100%、誤嚥83-100%、DGIでは正常範囲100%、病的な喉頭侵入90%、誤嚥83%であった。IGIとDGIのカッパ係数は異常(病的な喉頭侵入と誤嚥) で、ほぼ完全に一致した。まとめ: M-DDRを用いて2-5ml液体嚥下の動態撮影をベッドサイドの高齢患者に実施し得た。撮影直後に得られるDGI動画像による誤嚥判定は受け入れ可能である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の計画以上に進んでいたが、研究責任者の異動と体調不良があり、投稿論文や更なる研究作業の点で鈍化している。

今後の研究の推進方策

本研究の成果として、投稿している英語論文2点のアクセプトと、演題(デジタルX線動態撮影による嚥下惹起中の一過性声門開大の評価:息こらえ嚥下法と強い息こらえ嚥下法)の学会発表と英語論文投稿、これらの成果を基盤にして、集中治療室で抜管後を含む嚥下障害患者に対して移動型汎用X線装置(M-DDR)を用いたデジタルX線動態撮影を実施し、撮影条件の課題と対策についても検討する。我々は重症患者の嚥下診療プロトコールに、移動型デジタルX線動態撮影による不顕性誤嚥診断を組み入れたいと考えている。

次年度使用額が生じた理由

2023年度に投稿した論文2点のアクセプトが遅れ、オープンアクセスに至っていないため、必要費用を2024年度に繰越した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2024 2023

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] デジタルX線動態撮影による嚥下惹起中の一過性声門開大の評価: 息こらえ嚥下法と強い息こらえ嚥下法2024

    • 著者名/発表者名
      小山祐司 菅家英典 古川俊明 水野勝広
    • 学会等名
      第61回日本リハビリテーション医学会学術集会
  • [学会発表] 移動型デジタルX線動態撮影システム(Mobile-DDR)を用いた不顕性誤嚥に対するベッドサイド診断法の開発2023

    • 著者名/発表者名
      小山祐司 豊倉穣 水野勝広
    • 学会等名
      第60回日本リハビリテーション医学会学術集会

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公開日: 2024-12-25  

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