研究課題/領域番号 |
22K11354
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研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
佐藤 春彦 関西医科大学, リハビリテーション学部, 教授 (30274062)
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研究分担者 |
松島 佳苗 関西医科大学, リハビリテーション学部, 准教授 (60711538)
加藤 寿宏 関西医科大学, リハビリテーション学部, 教授 (80214386)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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キーワード | 脳性麻痺 / 変形 / 姿勢ケア / オンライン相談 / 効果検証 |
研究実績の概要 |
この研究では、「風に吹かれた股関節変形」と呼ばれる脳性麻痺児の左右非対称は姿勢変形を予防するため、夜間睡眠時の姿勢計測を元に、睡眠姿勢に介入する睡眠姿勢ケアを行い、その効果を検証することを目的としている。姿勢計測に使う予定だった機器が生産終了となったことを受け、今年度は代替の機器の選定と妥当性の検証を進めた。ここでは、加速度信号を用いた股関節肢位記録の妥当性検証の結果についてと、新たに選定した機器による計測妥当性の結果を報告する。 風に吹かれた股関節肢位(WH:Windswept Hip position)を「体幹肢位に対し両大腿肢位が左右どちらかに捻じれている状態」と定義し、体幹と両大腿に貼り付けた加速度信号から体節肢位を割り出し、その組み合わせでWH肢位を同定した(例:体幹の肢位が仰臥位、両大腿の肢位が右側臥位であれば右WH肢位)。健康な成人10名に加速度ロガー(Accstick)を胸部、両大腿に装着して、一側の股関節を外転・外旋、反対側を内転・内旋するように指示した取らせた姿勢(WH肢位)は、姿勢変換中でなければ誤りなく加速度信号から同定できることを確認した(全対象者合計60回の試行中60回一致)。また、風に吹かれた股関節肢位以外の姿勢、立位、坐位、背臥位、腹臥位、左右側臥位も誤りはほぼなかった(210回の試行中207回が一致)。新たに選定した機器(AX6)においても1分毎に姿勢を変えた検証実験(1名)で、8姿勢全て識別できており、妥当性は問題ないものと思われる。 研究計画は2023年度に倫理委員会の審査を経て承認を得ている。参加者の募集を進め、事前評価を加速して進めていきたい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
購入、使用予定だった計測機器の製造中止により、計測の予定が組めず、参加者登録が滞った。
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今後の研究の推進方策 |
代替機器を選定、納品されたので、精度検証した後、計画を進めていきたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
購入予定の機器が生産中止となり、別の機器を模索した。その影響で全体の実施計画が遅れている。現在は機器の選定・購入している。今後は予定していた計画を進めていく。
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