研究課題/領域番号 |
22K11400
|
研究機関 | 埼玉医科大学 |
研究代表者 |
篠田 裕介 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (80456110)
|
研究分担者 |
岡 敬之 東京大学, 医学部附属病院, 特任准教授 (60401064)
小林 寛 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (20407951)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
キーワード | 脊椎転移 / 脊髄圧迫 / CT / 麻痺 / ADL / AI |
研究実績の概要 |
脊柱管内病変がある50症例の造影CTを教師データとして骨転移専門医が読影し、全ての脊柱管と、脊柱管内に進展した腫瘍に、アプリケーション上で関心領域としてマーキングした。脊柱管を認識させるためのマーキングは、C2からS1までの全スライスの脊柱管を対象に行った。 50例の脊柱管と脊柱管内病変のマーキングを終えた後、AIによる学習を行い、新規10症例を用いて、脊柱管および脊柱管内病変を自動抽出した。 脊柱管の自動抽出は概ね問題なくできていたが、C2より頭側および、S1より尾側の脊柱管も脊柱管として認識されていた。さらに、複数症例で、脊柱管が存在しないスライスにおいて、誤って脊柱管と認識される部位があった。その他、原因不明だが、椎体前方を脊柱管と認識するケースもみられた。また、転移による脊柱管の破壊が強いケースにおいて、脊柱管ではない部分が脊柱管として認識されることがあった。 脊髄圧迫がある大きな転移では全例で脊柱管内腫瘍を検出できていた。しかし、疑陽性のスライスが多数みられる症例も存在した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
解析症例数がやや少ないが、概ね順調と考えられる。
|
今後の研究の推進方策 |
脊柱管をより正確に認識させるため、現在教師データとして使用している画像で、再度、連続切片の情報をAIに学習させる方針とした。また腫瘍のマーキング方法を工夫することで、腫瘍の認識精度を向上させる。造影CTでの認識精度が向上したら、単純CTを教師データとしてAI学習を行う。
|
次年度使用額が生じた理由 |
現時点では学会発表等行っておらず、保存データ量、解析回数が少ないため予定より少額の出資となった。今年度以降、解析が進み学会発表の機会が増えることで、使用金額が当初の予定より増える見込みである。
|