今後の研究の推進方策 |
水素ガス吸入によりATP産生量の減少が抑制されたことから,水素ガス吸引は運動中の骨格筋のエネルギー代謝に影響を与え,活性酸素を消去してミトコンドリアを保護する可能性が示唆された.水素ガスの活性酸素発生抑制作用は, 抗酸化作用やミトコンドリアを含む細胞成分の保護作用に寄与し,筋のエネルギー生成を向上させる可能性があることが分かった. また,速筋は水素ガスの影響を受けやすく,瞬発力を必要とする筋活動への影響が期待できることを示唆している. 今後はヒトを対象とした実験に移行し,有酸素運動および無酸素運動における水素吸入の効果を検討していく予定である.
|