研究課題/領域番号 |
22K11540
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研究機関 | 福井医療大学 |
研究代表者 |
菅野 智也 福井医療大学, 保健医療学部, 講師 (20639455)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 筋力トレーニング / 筋血流制限 / 筋肥大 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、筋肉の血流制限下でのRT方法として、従来からRTとして用いられている等尺性収縮と等張性収縮を組み合わせた新たなトレーニング方法(CRT)を提案し、このRTの効果について筋肥大に関連する代謝ストレスと機械的張力の生理学的変化から明らかにすることである。 2022年度は、CRTが実際に筋血流の制限を伴い、目的とする生理学的変化を引き起こすことが出来るかを検証するための前段階として筋NIRSを用いた予備実験を実施し、当初計画していた負荷量や研究計画についての見直しを実施した。また、表面筋電図を用いた予備実験も同時に実施し、単一の収縮様式を用いたトレーニングと比較し、筋活動や筋疲労に違いがあるかを検証した。予備実験段階ではあるが、筋NIRSを用いたトレーニング中の酸素飽和度およびヘモグロビン濃度、筋電図を用いた筋活動及び筋疲労のデータを比較すると仮説に近い結果が得られたため、代謝ストレスの変化やトレーニング効果を含めて今後本研究を進めることにより新たなトレーニング方法を提案できる可能性がある。これにより我々が目的としている「誰もが場所を選ばず簡単・簡便なトレーニング」を世間に広く公表でき、健康や長寿の一助となることが期待できる。 2023年度は、作成した研究計画に基づいた本実験を実施し、CRTが単一収縮様式を用いたトレーニングと比較して、機械的張力および生理学的変化に違いがあるかについて検証・検討を実施する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初予定していた研究計画内容について予備実験を通して、大きく見直す必要が生じ時間を要したため。2022年度は、対象の抽出、負荷量やインターバル、対象筋に対するNIRSプローブの貼付位置やセッティング、代謝ホルモン濃度の採取方法・採取タイミングについての確認を実施した。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度は、倫理委員会の承認を得て、本学男子学生に対して対象者の募集を速やかに実施し、適格基準を満たした対象者に対して本研究を開始する。また、より研究を円滑に進めるため、現在他施設に設置されているレッグプレスを本学に移設する予定である。 本年度に得られた結果をもとに学会等での成果報告を実施する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
組織酸素計が当初予定していたポータブル筋NIRSより低価格で購入できたこと、本研究が2022年度に開始出来なかったことが次年度使用額が生じた理由である。 2023年度は、本研究の謝金、人件費、代謝ホルモン濃度測定の発注、成果公表に助成金を使用する予定である。
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