研究課題/領域番号 |
22K11542
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研究機関 | 日本福祉大学 |
研究代表者 |
藤田 紀昭 日本福祉大学, スポーツ科学部, 教授 (40199344)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | パラリンピック / 障害者スポーツ / スポーツ庁 / JSC / スポーツ基本法 |
研究実績の概要 |
2023年度は障害者スポーツの国の施策の実績と推移、日本スポーツ振興センターの施策、競技団体の変化について調査を実施した。 その結果、2011年のスポーツ基本法の成立施行以降、障害者スポーツの施策内容は各種調査の実施、スポーツ実施率における目標値の設定、地域連携のための施策、インクルーシブイベントの検討など、厚労省管轄時とは違った施策がとられていることが明らかになった。第2期スポーツ基本計画において障害者スポーツの推進は重点施策の一つとされ、地域において障害者スポーツの振興が図られるよう、各事業を地域の障害者スポーツ関連組織による実行委員会を立ち上げることなどを条件とした障害者スポーツの地域振興施策がとられた。さらにオリンピック、パラリンピック招致が決定した後は日本スポーツ振興センターを経由して競技強化が滞りなく進められるようになった。加えてオリンピックパラリンピック教育の推進等にも多くの予算が配分されたことが明らかになった。日本スポーツ振興センターにおいてはパラリンピック開催に向けて競技場や各地の事前キャンプ地などにおけるスポーツ施設のバリアフリー化を促進させる施策がとられた。競技強化面においてはこれまでオリンピック関連競技団体のみを強化費交付の対象としていたものをパラリンピック関連競技団体も対象とするようになった。 障害者スポーツの競技団体においては、東京パラリンピックに向けて事業費が大きく増加し、職員数も増加傾向にあった。そして、東京パラリンピック終了後も予算、事業規模が大きく減少することはなかったことが明らかになった。 前年度からの研究実績をニュージーランドのダニーデンで実施されたInternational Symposium for Adapted Physical Activityにおいて報告した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナの影響等により2022年度実施できなかった調査を昨年度実施した影響で当初の予定よりも若干調査の進行が遅れている。2024年度が最終年となるので予定の調査ができるようにしていく。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は、パラリンピックで使用した施設のバリアフリー化の状況、日本パラスポーツ協会の施策の推移の調査、パリパラリンピックの視察調査、パラリンピック後の国内の人々の意識の変容及び、障害者スポーツの認知度の変化に関する調査を実施する予定である。またこれまでの調査結果をを8月に実施される予定の国際学会において報告する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
今年度実施予定であった調査のうち未実施のものがあったため、次年度使用額が生じた。今年度実施予定の調査と合わせて昨年度未実施の調査を行う。
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