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2022 年度 実施状況報告書

野球の投動作における関節ストレスの発生機序と動作効率に関する定量的評価法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 22K11588
研究機関創価大学

研究代表者

内藤 耕三  創価大学, 教育学部, 教授 (10734824)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワード野球 / 投動作 / 関節ストレス / 動作効率 / 動力学
研究実績の概要

本研究は野球の投動作における関節ストレスの発生機序を動力学的観点から明らかにすることを目的とする。野球の投動作では、繰り返しの投動作に起因して肩や肘の損傷が発生しやすいことがスポーツ医学的観点からいわれている。一方、力学的側面から、投動作は複雑な機構であり、動作の良否を判別するのが難しい。本研究では、独自に開発した分析手法を用いて、投動作中の関節運動と発生源(力やトルク)の関係を詳細に分析する。本研究を通し、どのような投球フォームが関節ストレスを軽減するかとの疑問にバイオメカニクスデータを用いて解答することが可能である。 一般的なキネマティクス、キネティクス分析に加え、本研究ではダイナミクス(動力学)分析を用いる。これにより、運動の背後にある力学的要因を詳しく示すことが可能となる。加えて、独自に開発する計算プログラムを補足、修正し、投球中の関節ストレスの挙動を可視化することを目指している。動作直後、関節ストレスの可視化と発生源の特定を即時的に行うための統合的プログラムを開発中である。これが可能となれば、即時フィードバックが可能となり、投球障害予防のための動作学習を強力にサポートできるようになると考える。
統合的プログラムでは、関節ストレス成分を動作のアニメーション(スティックピクチャ)とともに、ベクトル表示で可視化する。さらに、ストレス成分を示すベクトルを動作要因に分解する。このようなプログラムを開発することで、動作の修正とともにベクトルの方向と大きさがどのように変化するのか、動作学習の合間に試行することができるようになるだろう。即時フィードバックが動作学習をより効率的なものにすると考える。指導現場を対象に、実践的なサポートを可能にする研究を目指し、当面の課題に取り組んでいる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

現在、動作分析のための計算プログラムを開発し終えた段階にある。今後は、より多くのデータを収集し、異なる被験者群を対象とする予定である。特に、成長期にあるユースレベル(中学、高校生段階)の投手のデータを多く収集する計画でいる。大学、プロ選手との比較を視野に入れ、ユースレベルに特異的な特徴に関し、新たな知見を導く考えである。

今後の研究の推進方策

海外の研究者との連携のもと、動作解析のシステムは整っている。 最新のモーションキャプチャーシステムを用いて、より多くのデータを収集できる段階にある。被験者の収集については、継続して海外の研究者と連携しながら進める計画でいる。

次年度使用額が生じた理由

当初の計画で購入予定であった物品の購入を次年度に見合わせたことによる。本研究の趣旨に即してより大きな研究成果を引き出すため、海外の研究機関との連携をはじめたことによる。共同的に使用可能な計測機器の購入を計画中である。

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公開日: 2023-12-25  

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