研究実績の概要 |
先行研究でのデータを英文誌に投稿した。 本研究の目的は, 脳振盪患者の眼球運動を詳細に解析し, 障害程度を定量的に評価診断する方法を明らかにすることである. この研究で脳振盪の学問的裏付けを明らかにし, 今まで不可能であった非特異的な症状を可視化することが学術的独自性を有する. そして, 症状回復を定量することで根拠のある競技復帰の指針を示す一助とし, スポーツの安全性向上につながることが, 特色のある創造的な着眼点である. さらに予想される結果は基礎研究から最短距離での臨床応用が可能であり, 将来に継続して行える研究基盤の確立を可能とするものである. 対象(1)18歳以上の大学及びスポーツ競技団体における競技者(アメリカンフットボール,ラグビー,相撲,サッカーなどのコンタクトスポーツ). (2)脳神経外科外来にてSRCの診断をうけた競技者. 本試験の参加に当たり十分な説明を受けた後, 十分な理解の上, 患者本人の自由意思による文書同意が得られた競技者.研究デザイン 介入的臨床研究研究アウトライン (1)聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院脳神経外科外来を受診しSRCの診断が得られた場合, 可及的速やかにデータ測定を行う. この際聖マリアンナ医科大学病院横浜市西部病院1階の聴力検査室(暗室)への移動は外来医師が付き添う. 通常の外来通院にて症状経過を確認し一般的なGRTPに基づき診療を行う. 受傷後早期と受傷後1-2週および1-2ヶ月後に測定を行う(登録Ⅰ,ⅢⅣ). (2)眼球運動測定機器は持ち運び可能であることより,活動場所(相撲部屋, 格技場, 体育館など)に訪問しSRCを疑わせる有症状者に測定を行った. 初年度の登録目標は20症例である。
|