研究課題/領域番号 |
22K11595
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研究機関 | 神戸国際大学 |
研究代表者 |
武内 孝祐 神戸国際大学, リハビリテーション学部, 講師 (10738058)
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研究分担者 |
中村 雅俊 西九州大学, リハビリテーション学部, 准教授 (20735287)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | ストレッチング / スティフネス / 関節可動域 / 受動的トルク / 筋力 |
研究実績の概要 |
本邦のスポーツ現場において、筋力増加と障害予防を目的に30秒間の静的ストレッチと動的ストレッチが併用されている。これまでの研究により、高強度静的ストレッチにより30秒間で関節可動域増加とスティフネス低下(筋の伸展性向上)が生じることを報告している。さらに、昨年度の研究実績により高速度・関節可動域内の動的ストレッチにより30秒間で筋力が増加することを報告している。 よって、本年度は30秒間の高強度静的ストレッチと高速度動的ストレッチがハムストリングスの柔軟性と筋力に及ぼす影響を検討した。対象は健常成人男性とし、①高強度静的ストレッチ・高速度動的ストレッチ条件、②通常強度静的ストレッチ・高速度動的ストレッチ、③高強度静的ストレッチ・低速度動的ストレッチ、④通常強度静的ストレッチ・低速度動的ストレッチの4条件をランダム化クロスオーバーデザインで実施した。介入前後の関節可動域、スティフネス及び筋力を測定した。その結果、関節可動域とスティフネスは高強度静的ストレッチ実施した①と③で効果的に変化した。一方、膝関節屈曲筋力は高速度動的ストレッチを実施した①と②で増加した。これらの結果から、スティフネス低下と筋力増加を両立するためには、高強度静的ストレッチと高速度動的ストレッチを併用することが重要であることが明らかとなった。 次年度はアスリートのウォームアップにおける静的ストレッチと動的ストレッチの併用効果を検討する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究に関しては順調に進行している。その結果をまとめた論文を現在国際誌に投稿中であり、結果の公表に時間を要している。
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今後の研究の推進方策 |
当初の研究計画通り、高強度静的ストレッチと高速度動的ストレッチの併用により、効果的にスティフネス低下と筋力増加を両立できることが明らかとなった。今後は、アスリートのウォームアップにおける静的ストレッチと動的ストレッチの併用効果を検討する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
実験は順調に進んでおり、仮説通りの結果を得ることができている。現在、それらの結果を国際誌に3件投稿している。国際誌に採択された場合は掲載料が必要となることから、それらの費用が繰越となっている。
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