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2023 年度 実施状況報告書

レジスタンス運動後のエネルギー消費に影響を与える運動条件の探索

研究課題

研究課題/領域番号 22K11613
研究機関東京理科大学

研究代表者

向本 敬洋  東京理科大学, 教養教育研究院野田キャンパス教養部, 准教授 (60586147)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワード最大反復 / EPOC / スクワット
研究実績の概要

レジスタンス運動における運動後の酸素摂取量やエネルギー消費量は運動中の運動強度や運動量、運動種目によって影響されるが、それら以外の運動条件によるレジスタンス運動後の酸素摂取量やエネルギー消費量については不明である。2023 年度はレジスタンス運動における最大反復の有無が運動後過剰酸素消費(EPOC)に及ぼす影響について検討した。
健康な男子大学生 8 名を対象に、スクワットを最大挙上重量の 75%負荷で最大まで反復する条件(オールアウト)と8回反復する条件(8回)、4 回反復する条件(4回)を各 3セット実施させた後、120 分間の座位安静を維持させた。セット間の休息は2分間とした。各条件によるスクワットは全て別日に実施し、実験は3~7 日の間隔を空けて実施した。運動中・運動後の呼気ガスおよび心拍数は携帯型呼気ガス分析装置を用いてbreath by breath 法で測定した。
その結果、運動中の酸素摂取量および心拍数、血中乳酸濃度、自覚的運動強度(RPE)の平均値およびエネルギー消費量の全項目において、オールアウト、8回、4回の順で有意に高い値を示した。なお、運動中のRPEは、オールアウトが17.4±1.2、8回が15.0±1.4、4回は12.0±1.3であった。運動後において、EPOC の継続時間はオールアウトおよび8回が4回よりも長かった。また、運動後120分間の酸素摂取量およびエネルギー消費量、EPOCの総量はオールアウト、8回、4回の順で有意に高い値を示した。
したがって、運動中の酸素摂取量およびエネルギー消費量は運動量が多い方が増加し、運動後においてもオールアウトまで実施する方がEPOCの総量を増やすことが示唆された。一方、EPOCの継続時間については、オールアウトまで実施しなくてもRPEが15を超えた場合はオールアウトと同等になる可能性も示唆された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

実験対象者の募集が当初の予定をより遅れており、予定の実験実施回数に満たしていないことから2024年度も引き続き継続しながら、次の課題を進めていく予定である。

今後の研究の推進方策

2023年度の実験を継続しデータ数を増やして運動中の自覚的運動強度とEPOCの関連性を詳細に検討するともに研究結果をまとめ、学会発表および論文投稿を目指す。
併せて、当初の研究計画を同様に、若年男性を対象とし、breath by breathによる呼気ガス分析法を用いて、外的および内的な意識の集中(マインド・マッスル・コネクション=使用筋群の意識の集中)の差異によるレジスタンス運動の運動後過剰酸素消費(EPOC)および運動後過剰エネルギー消費(EPEE)を測定し、運動後のエネルギー消費量を増加させる、または減量および体重増加の予防のための有効なレジスタンス運動条件を検討していく予定である。

次年度使用額が生じた理由

2023年度の実験の参加者数が予定よりも少なかったことから、人件費および実験消耗品の支出が予算よりも低額となった。
2024年度では予定の実験参加者を募り、2023年度の実験を継続すると同時に2024年度の実験を進めることから、両実験の人件費や実験消耗品の費用として補填する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] レジスタンス運動の実施順序の違いが運動後過剰酸素消費に及ぼす影響2023

    • 著者名/発表者名
      向本敬洋
    • 学会等名
      日本運動・スポーツ科学学会第30回大会

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公開日: 2024-12-25  

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