研究課題/領域番号 |
22K11666
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研究機関 | 中京大学 |
研究代表者 |
葛原 憲治 中京大学, スポーツ科学部, 教授 (70225150)
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研究分担者 |
井口 順太 京都先端科学大学, 健康医療学部, 准教授 (70727479)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 高校生 / 傷害発生率 / 身体活動量 / ピリオダイゼーション / 傷害予防 |
研究実績の概要 |
令和4年度(2023)においては、競技人口の多い高校生のバスケットボール部に所属する選手を対象に三軸加速度計を用いて練習時の活動強度を検討した。高校バスケットボール部5チーム(男子2チーム、女子3チーム)に所属する選手73名(男子33名、女子40名)を対象とし、国際的に信頼性が高いアクチグラフ(GT3X-BT、Actigraph, LLC, 米国)を用いて練習時の活動量を測定した。 部活動練習時の活動強度を男女で比較した結果、消費エネルギー、METs、三軸動作評価に関して有意差は認められなかった。しかし、低強度以下の活動強度はそれぞれ有意差が認められ、特に立位について、男子(31.8±6.8%)は女子(28.7±11.1%)より高く、中強度およびMVPAは女子(35.2±6.8%、62.7±10.8%)が男子(31.4±5.0%、59.0±7.1%)よりそれぞれ高かった(p<0.05)。この結果は、男子の方が指導者から動作を止めて口頭指導される機会が多かったのではないかと推察された。練習時のMVPAは男子59.0%、女子62.7%であり、時間に換算すると男子2.12時間、女子2.32時間であり、本研究対象の高校生バスケットボール部は男女ともに国際基準の60分以上を確保していることが示された。しかし、MPVAの推奨時間60分の2倍以上にあたる活動時間がオフシーズンを設けることなく年間を通して実施されていることが適切かどうかは傷害分析も含めて今後さらに検討する必要があると考えられた。 高校生バスケットボール部において、三軸加速度計による練習時の活動量を測定し、基礎データを得ることができた。今後、部活動の練習における適切な運動強度、活動時間や活動量を検討することで傷害予防やパフォーマンス向上につながる可能性が考えられる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2023年2月に開催されたNSCAジャパンのストレングス&コンディショニングカンファレンス2022(昭和大学上條記念館)において、「高校生バスケットボール選手における練習時の活動強度」(葛原憲治、柴田真志、井口順太)の学会発表を行っており、当初の予定である研究が概ね順調に進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
近年、サッカーやバスケットボールにおいて、GPSデバイスや活動量計によって活動強度や身体負荷量を計測し、競技パフォーマンス向上や傷害予防が検討されている。しかし、これらのデバイスを導入できているのは競技レベルの高いプロやエリートチームが多く(Russellら2021)、育成世代における選手やチームのデータは非常に限られている。本邦においては、高校部活動における公式試合時の身体活動量の調査は我々の知る限り見当たらない。今後、育成年代の高校バスケットボール部に所属する選手を対象に三軸加速度計(アクチグラフ)を用いて、試合時の活動強度および外的負荷量を検討する予定である。 また、育成年代の大学サッカー選手を対象にGPSデバイスを用いて、試合時や練習時の身体的要求、外的負荷量や活動評価をポジション別に検討する予定である。大学サッカー選手において、GPSデバイスによる試合時の身体活動量を基に、練習における適切な運動強度、活動時間や活動量を検討することで競技パフォーマンス向上につながる可能性が考えられる。
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次年度使用額が生じた理由 |
次年度に購入予定の研究備品のため今年度分の残額の研究費を繰越した。
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