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2022 年度 実施状況報告書

多能性プロテアーゼのアルツハイマー病におけるミクログリア極性転換調節機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 22K11708
研究機関明海大学

研究代表者

友村 美根子  明海大学, 保健医療学部, 教授 (30217559)

研究分担者 坂東 健二郎  明海大学, 歯学部, 講師 (50347093)
友村 明人  明海大学, 歯学部, 名誉教授 (60188810)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワード神経変性 / 炎症 / プロテアーゼ
研究実績の概要

アルツハイマー病(AD)の原因物質であるアミロイドβ(Aβ)の神経毒性におけるカルデクリンの効果について調べた。NGFで分化した培養PC12細胞にAβ42を添加すると80%の細胞が死滅するが、野生型のカルデクリンを加えると46%に減少し、キナーゼ変異型のカルデクリンでも55%に減少した。同様に初代培養マウス大脳皮質細胞にAβ42を処理すると未処理に比べて28%の細胞が死滅するが、野生型のカルデクリンを加えると7.5%に減少し、キナーゼ変異型のカルデクリンでは20%であった。カルデクリンの代わりに培地にPMSF,またはカルデクリンの抗体を添加するとAβ42処理による細胞毒性が減弱した。In vitroでカルデクリンのAβ42分解活性を調べたところ、野生型カルデクリンは高い分解活性を持つがキナーゼ変異型は全く分解活性を示さなかった。以上の結果から、カルデクリンはプロテアーゼ活性と非プロテアーゼ活性の作用によってAβ42の神経細胞毒性を減弱させることが示唆された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

・遠隔での実験研究(保健医療学部には実験設備が不十分で、遠隔地にある歯学部で行っているため)
・コロナ禍での、物品や試薬納品の遅れ

今後の研究の推進方策

・カルデクリンの脳内での発現と活性化
・ミクログリアの各種刺激剤による活性化とカルデクリンの効果

次年度使用額が生じた理由

理由:物品納品の遅れ、研究時間、実験設備に制限があり研究計画がおくれた。
計画:神経変性時の神経細胞・ミクログリアにおけるcakcedrinの影響について細胞生物学的解析を中心に進める。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Lemur tail kinase 1 (LMTK1) regulates the endosomal localization of β-secretase BACE1.2022

    • 著者名/発表者名
      Saito T, Ando K, Murayama S, Araki W, Kametani F, Hasegawa M, Iwatsubo T, Tomomura M, Fukuda M, Hisanaga SI.
    • 雑誌名

      J Biochem.

      巻: 171 ページ: 729-738

    • DOI

      10.1093/jb/mvab094

    • 査読あり
  • [図書] Purification and Biological Function of Caldecrin, Research Topics in Medicines and How Our Board Members Are Engaged in Them (ed., Hiroshi Sakagami) pp1-172022

    • 著者名/発表者名
      Tomomura A, Bandow K, Tomomura M.
    • 総ページ数
      17
    • 出版者
      MDPI
    • ISBN
      978-3-0365-3685-9

URL: 

公開日: 2023-12-25  

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