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2023 年度 実施状況報告書

革新的メチルグリオキサール定量法による糖尿病性骨粗鬆症の病態解明と新規治療の探索

研究課題

研究課題/領域番号 22K11724
研究機関金沢大学

研究代表者

引地 俊文  金沢大学, 医学系, 協力研究員 (20846240)

研究分担者 山本 靖彦  金沢大学, 医学系, 教授 (20313637)
木村 久美  金沢大学, 医学系, 助教 (60409472)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワードメチルグリオキサール / 骨粗鬆症
研究実績の概要

昨年度はマウス頭蓋冠由来骨芽細胞およびマウス骨髄血由来破骨細胞に対して、メチルグリオキサール(MG)反応性蛍光センサープローブを用いて細胞内MG産生の評価をおこなった。siRNAを用いてMGを消去する酵素であるGlyoxakase1をノックダウンすることでMGが細胞内で増加することを時間依存的シグナルを評価することで確認することに成功した。また解糖系代謝酵素であるGAPDHをsiRNAで阻害することでGlyoxalase1をコードする遺伝子であるGlo1の発現が増加する可能性がRT-PCR で明らかとなった。これは高血糖によるGAPDHの不活化によるMGの著増に反応してGlo1の発現が増加するというフィードバック機構を表現するものである可能性がある。さらに代謝を抑制することにより検討を行っている。さらに本年度は破骨細胞に対してもsiRNAを用いてGlo1のノックダウンを施行した。Glo1ノックダウンでは破骨細胞の形成が不十分であり、手技によるものであるか、形成を阻害しているのかについて現在評価を行っている。マウスにおいてストレプトゾトシンを投与することで1型糖尿病性骨粗鬆症マウスを作成し、その骨パラメーターと遺伝子発現を評価した。BMDは有意に減少していたが、Glo1の発現には有意な差は認めなかった。本年度はさらにn数を増やし検討を継続、同様な傾向を認めている。温度変化による代謝抑制に対するMGの産生低下も細胞内で確認できた。また、ストレプトゾトシン投与マウスにおける骨粗鬆症モデルマウス、μCTでの評価に成功している。Glo1過剰発現マウスの作成について継続して施行している。作成次第、invivoでの検討を進める。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

培養での実験については概ね順調に進行している。本年度は特に遺伝子マーカーの評価と、ストレプトゾトシン投与マウスにおける骨組織のCTでの評価を施行した。 令和4年度に計画していたGlo1過剰発現マウスの作成について、現在進行中であり、やや遅れていると評価した。

今後の研究の推進方策

本年度はさらにマウス頭蓋冠由来骨芽細胞と骨髄血由来破骨細胞共培養下でのMG産生の検討を行う。現時点でマウス頭蓋冠由来骨芽細胞は抽出済であり、骨髄骨由来破骨細胞の抽出を行っている。またGlo1過剰発現マウスの作成を行うことで骨粗鬆症化メカニズムを評価する。GLO1過剰発現マウスの作成が完成次第進行する。まずはストレプトゾトシン投与による糖尿病モデルマウスにおいて骨粗鬆症化が引き起こされるか、またMGが影響を与えるのかという点について評価を行っている。

次年度使用額が生じた理由

当初予定していたマウスの作成につき進行が遅れたため、使用が次年度となった。また使用する薬品が以前の研究に引き続いて残存していたため、予備分で計上していた薬品が不要になった。次年度の薬剤購入やCT撮影等の機材の利用に使用する予定である。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] Bone Transport with the Taylor Spatial Frame Technique: A Case Series2023

    • 著者名/発表者名
      Tsuchiya Hiroyuki、Matsubara Hidenori、Hikichi Toshifumi、Shimokawa Kanu
    • 雑誌名

      Strategies in Trauma and Limb Reconstruction

      巻: 18 ページ: 117~122

    • DOI

      10.5005/jp-journals-10080-1594

  • [雑誌論文] 症例報告 踵骨前方突起偽関節に対し鏡視下骨片摘出術を施行した1例2023

    • 著者名/発表者名
      ?本 有佑、松原 秀憲、引地 俊文、下川 寛右、土屋 弘行
    • 雑誌名

      臨床整形外科

      巻: 58 ページ: 219~223

    • DOI

      10.11477/mf.1408202566

  • [学会発表] 腓骨筋腱脱臼を合併した踵骨関節内骨折にmodified sinus tarsiアプローチを用いて治療した一例2023

    • 著者名/発表者名
      引地俊文
    • 学会等名
      神奈川整形災害外科研究会
  • [学会発表] 変形性足関節症に対し3D-CADによる作図を施行し遠位脛骨斜め骨切り術を施行した1例2023

    • 著者名/発表者名
      引地俊文
    • 学会等名
      日本関節病学会
  • [学会発表] 変形性足関節症に対する遠位脛骨斜め骨切り術後の踵骨外反は術後成績に関与するか2023

    • 著者名/発表者名
      引地俊文
    • 学会等名
      日本関節病学会
  • [学会発表] Tillaux-chaput骨片が伸筋支帯に嵌頓し整復阻害となった足関節脱臼骨折の1例2023

    • 著者名/発表者名
      引地俊文
    • 学会等名
      日本足の外科学会

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公開日: 2024-12-25  

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