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2022 年度 実施状況報告書

やせ型非アルコール性脂肪肝炎と動脈硬化性疾患を仲介する鉄代謝の解明

研究課題

研究課題/領域番号 22K11753
研究機関岡山大学

研究代表者

渡辺 彰吾  岡山大学, 保健学域, 准教授 (20548341)

研究分担者 大原 利章  岡山大学, 医歯薬学域, 助教 (40623533)
家森 幸男  武庫川女子大学, 国際健康開発研究所, 教授 (80025600)
北森 一哉  金城学院大学, 生活環境学部, 教授 (80387597)
薗田 邦博  金城学院大学, 生活環境学部, 准教授 (80454338)
廣畑 聡  岡山大学, 保健学域, 教授 (90332791)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2026-03-31
キーワードNASH / SHRSP5 / 動脈硬化
研究実績の概要

鉄代謝は、やせ型NAFLD/NASHと動脈硬化性疾患の進展に関する共通項であるが、それらを結びつける研究はこれまで行われていない。本課題の 学術的問いは、「鉄代謝は、やせ型NAFLD/NASHと動脈硬化性疾患の新たなリスク因子となりうるか?」である。本研究では、我々が有する特殊 な「やせ型NASH-動脈硬化モデル」であるSHRSP5/Dmcrラットを用い、鉄代謝が「やせ型」NASHおよび動脈硬化性疾患の共通するリスク因子とな りうる機序を調べ、従来(肥満)型とやせ型NASHの鉄代謝の違いを解明し、鉄代謝への薬剤介入における治療効果を検証することを目的とする。
今年度は、10週齢のSHRSP5/Dmcrラットを普通食(非NASH)群と高脂肪食(NASH)群に分け、その対照群となるWKY/Izmラットも同様に普通食(CONT)群、高脂肪食(単純性脂肪肝)群を用意した。給餌期間はそれぞれ8週間とし、摂食量、体重、血圧測定を毎週行った。最終週にて血液、肝臓、大動脈を採取し、フェリチンや血清鉄、過酸化脂質、フェロトーシス関連遺伝子などを測定した。その結果、仮説通りに動脈の脂質沈着は増悪し、肝臓にはフェロトーシス様の細胞死が見られた。
鉄過剰はガンと関連が深く、鉄投与によって、食餌誘導性に発ガンも誘導されるかと二次的効果を期待したが、発ガンには至らなかった。しかしながら、肝臓への十分な鉄沈着を確認することができた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

10週齢のSHRSP5/Dmcrラットを普通食(非NASH)群と高脂肪食(NASH)群に分け、その対照群となるWKY/Izmラットも同様に普通食(CONT)群、高脂肪食(単純性脂肪肝)群を用意した。給餌期間はそれぞれ8週間とし、摂食量、体重、血圧測定を毎週行った。最終週にて血液、肝臓、大動脈を採取し、フェリチンや血清鉄、過酸化脂質、フェロトーシス関連遺伝子などを測定した。その結果、仮説通りに動脈の脂質沈着は増悪し、肝臓にはフェロトーシス様の細胞死が見られたため、概ね順調に実験が進行している。

今後の研究の推進方策

鉄の過剰投与により、肝臓にフェロトーシスが誘導された。今後は、申請書の予定通り、鉄のキレート剤を投与して、鉄の除去がNASHの肝臓線維化に奏功するかを確認する。

次年度使用額が生じた理由

計画通りに実験を施行して、予算もほぼその通りに使用したが、わずかな金額(6,100円)分が残ったので、次年度に実施する鉄吸収阻害剤の購入費用に充当する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 鉄代謝はNASHと動脈硬化を結ぶ新たなリスク因子となりうるか2022

    • 著者名/発表者名
      本間宏基、渡辺彰吾 他
    • 学会等名
      日本動脈硬化学会

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公開日: 2023-12-25  

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